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イベントレポート

飲む人も、飲まない人も。アサヒビール「スマドリ」2025年の戦略と、N1の声を活用する取り組みとは

「ノンアルをアルコールの入った飲料だと思っていた」⁉思いがけないN1の声も

 スマドリラボでは定性データを重視し、メンバー一人ひとりの投稿、N1の声やインサイトを収集。商品に関する声にとどまらず、お酒を飲めない人や飲まない人はどういったライフスタイルや趣味嗜好を持っているのかといったインサイトを掘り下げられるような問いかけを行っている。

 水藤氏は、スマドリラボでのコミュニケーションを通して得られたお酒を飲めない人の「自分がどういう体質なのかわからない」「お酒のことがわからず『ノンアル』とはアルコールの入った飲料だと思っていた」といった率直な声から、企業サイドでは想定していなかったインサイトへの理解も得られたと語った。

 「飲めない人は、お酒が身近にないため飲酒に対してわからないことも多いのではないかと気づきました。そこで、自分の体質を理解するところから、どんなお酒が好きなのかを知っていく流れで親しんでいただければと考え、ポップアップイベントのテーマもお酒ではなく自分を主語に置いた『“自分を知る”』としました。飲む人はもちろん飲まない人も、色々な方に楽しんでいただきたいです」(水藤氏)

 また、これらのインサイトはポップアップイベント内で行われる「オリジナルカクテルワークショップ」のアルコールパッチテストや自分に合ったカクテル作りを楽しめる企画にも活かされている。

コアファンとのコミュニケーションの密度を高める場に

 スマドリ全体の取り組みにおいて、スマドリラボは小さなPoCを回し、大きな施策に育てていく場として機能している。須藤氏は「今後はもっとフラットな場にしていき、ファンの方々とのコミュニケーションの密度を高めたい」とし、人数を増やすことよりもアクティブでコアなファンと深くつながれるかを重視していく方針だ。

 「今回の期間限定ポップアップイベントは、スマドリラボの大きな成功事例の一つです。将来的には、アサヒビール社で展開しているスマートカテゴリー商品の開発にもスマドリラボで得られた声を落とし込み、一般流通商品として売り出せるような取り組みもチャレンジしたいですね」(須藤氏)

 水藤氏も「1対1の対話から小さなインサイトを見つけられることがスマドリラボの価値」であると述べ、それをいかに大きく広げていくかに注力したいと意気込みを語った。同時に、電通デジタルとして代理店ならではのノウハウやCX文脈の視点も活かした運営を引き続き行っていくという。

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この記事の著者

吉永 翠(編集部)(ヨシナガ ミドリ)

大学院卒業後、新卒で翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。学生時代はスポーツマーケティングの研究をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/04/22 07:30 https://markezine.jp/article/detail/48745

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