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ファミリーマート、2025年度マーケティング戦略を発表/おむすびアンバサダーに大谷を起用した狙いは

 ファミリーマートは2025年2月27日、「2025年度ファミリーマートマーケティング戦略&おむすびキャンペーン発表会」を開催。2024年度の振り返りをするとともに2025年度のマーケティング戦略、加えて「おむすびキャンペーン」の概要について発表を行った。

42ヵ月連続で前年超え

 冒頭では、代表取締役社長の細見研介氏が登壇した。2022年度から2024年度にわたる中期経営計画として“再成長を実現する3年間”を掲げてきたファミリーマート。細見氏は既存店日商について、該当期間(同社決算は2月のため、期間は2022年3月~2024年2月)の36ヵ月、期間前から数えて42ヵ月連続で前年超えしたことを報告した。2025年度の方針は、引き続き“チャレンジするほうのコンビニ”のスローガンとともに「ファミリーマートらしい取り組みを追求していきたい」と意気込みを語った。

 また、世界的に活躍するクリエイターのNIGO氏がクリエイティブディレクターに就任したことについて触れ、次のように話した。

「(NIGO氏と協業することで)我々が気づいていない“コンビニが持つ可能性”を追求するとともに、コンビニに潜む“世界が注目する日本の文化やエスプリ”を進化させ、多岐にわたる分野で協議を重ねながら進めてまいります」(細見氏)

株式会社ファミリーマート 代表取締役社長 細見研介氏
株式会社ファミリーマート 代表取締役社長 細見研介氏

 商品面について、地球温暖化や円安を背景に食料調達が日々難しくなっている状況に対し細見氏は「“おむすび”に焦点をあて、お米の魅力を強く訴求していきたい」と話した。その背景について、コンビニの主力商品の一つであることに加え、テイクアウトやインバンドの需要の高まりを挙げた。細見氏は「おむすびのキャンペーンは、いまだかつてない企画を準備した」と自信をのぞかせた。

 最後に細見氏は、今後の金利上昇に備えるためにも、リテールメディア戦略、AI活用、小型のコンテナを店舗に外付けするアポロ計画などを強力に推進することで、既存店における収益力向上を図っていくと話し「加盟店と本部が一丸となって、取り組んでまいりたい」と締めくくった。

5つのキーワードを掲げ、ファミリーマートに行く理由をたくさん作る

 続いて、ファミリーマート CMOの足立光氏が登壇。2025年度のマーケティング戦略を語った。

株式会社ファミリーマート エグゼクティブ・ディレクター CMO・CCRO マーケティング・新規事業<br />(兼)マーケティング本部長<br />(兼)デジタル事業本部長 足立 光氏
株式会社ファミリーマート エグゼクティブ・ディレクター CMO・CCRO マーケティング・新規事業
(兼)マーケティング本部長
(兼)デジタル事業本部長 足立 光氏

 同社はマーケティング方針として5つのキーワードを掲げ、各キーワードに沿った企画やキャンペーンなどを実施。これらを「矢継ぎ早に行うことでファミリーマートに行く理由をたくさん作る」と足立氏は話した。これらの企画やキャンペーンを、店舗を含めたあらゆるメディアをフル活用して話題化を進めた結果、商品や営業の変革もあり、業績は好調に推移している。

 【5つのキーワード】

 1.もっと美味しく

 2.たのしいおトク

 3.「あなた」のうれしい

 4.食の安全・安心、地球にもやさしい

 5.わくわく働けるお店

 足立氏は2025年度のマーケティング戦略について「これまでの方針と大きく変えませんが、さらに進化させていきます」と話した。同戦略発表会では「もっと美味しく」「たのしいおトク」「『あなた』のうれしい」の進化について語った。

 1つ目のキーワード「もっと美味しく」では、「本格感を打ち出す」と話し、その第一弾として「おむすびで本格的な美味しさを訴求していく」ことを明らかにした。

 また2024年から取り組んでいる「スイーツのファミマ」は2025年度も引き続き実施。上期はカテゴリー横断企画を毎月実施することで、常にスイーツの話題がある状態を作っていく。他にパン・チキン・調理麺なども、本格感の出るリニューアルや新商品の登場が予定されているそうだ。

 2つ目のキーワードにあたる「たのしいおトク」については「特別感を進化させていく」と足立氏は話す。「40%増量作戦」は大きな話題となり業界の増量企画の先駆けとなったほか、様々な施策を打ち出すことで「ファミリーマートはちょっとお得だと訴求してきた」と振り返った。

 2025年度は、来店回数・購入金額に合わせてお得になる「ファミマ メンバーズ プログラム」を拡充。特にファミペイのユーザーに対し、ロイヤルティの向上を図っていくといいう。

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この記事の著者

齋藤 ゆう(編集部)(サイトウ ユウ)

大学卒業後、広告代理店に入社しマーケターに。その後、事業会社に転職。金融・美容分野のマーケティング・企画・運営・セールスに携わる。2020年、翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/03/24 09:00 https://markezine.jp/article/detail/48772

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