“欲しい物への最短距離” おうちメディア「ルーミー」
メディアジーンは国内外で多数のメディアを運営し、Eコマース事業も行っている企業だ。同社の鈴木氏は、おうちメディア「ルーミー」の編集に携わり、SEO×コマース、SEO×広告の取り組みを実践してきた。ルーミーは、月間1,800万ビュー、ユニークユーザー540万人を誇るライフスタイル系のメディアである。

本セッションでは、ルーミーがオーディエンスに価値あるコンテンツを届けながら、どのように収益を上げているのかについて、Faber Companyの月岡氏が鈴木氏に話を聞いた。

(写真右)株式会社Faber Company 執行役員/エグゼクティブマーケティングディレクター 月岡克博氏
まず、尋ねたのは、昨今の「メディアの収益モデルの変化」についてだ。従来のメディアは、純広告で認知を獲得することが大きなミッションだった。現在は、ECへの送客などによって、売上やコンバージョンなどの成果につなげたい広告主が増えてきたと言う。
鈴木氏も「メディアの収益モデルは多様化している」と答える。とは言え、パフォーマンスだけを追求して、クライアントのブランドを毀損することがあってはならない。ルーミーがコマースで掲げるコンセプトは「欲しい物への最短距離」。成果を担保しつつ、質の良いコンテンツを提供するという、パフォーマンスとブランドの両立を宣言している。
「成果を上げるだけなら、不安をあおるコンテンツでクリックを増やし、コンバージョンを稼ぐ方法もあり得ます。しかし、ルーミーではそういったことは絶対に行いません。世の中のSEOコンテンツの中には、情報が多すぎて読みにくいものや、信頼できるかわからないランキング記事などが存在します。ルーミーはそういった悩みを解消する、ユーザーファーストなコンテンツを提供します」(鈴木氏)
ブランドと成果を両立する「ブランドフォーマンス」が合言葉
ルーミーは、これを実現するために6つの編集方針を掲げている。そのうちの1つが「ユーザーに対して誠実である」というものだ。
鈴木氏によると、ルーミーがランキング形式の記事を作る際に必ず設けるのが、客観的な評価基準や計算ロジックだ。形骸化を防ぐためにも、時間が経過したり、サービスの内容が変更されたりした場合にはその都度見直し、公正さを担保している。
これはあくまで誠実な対応の一例だが、このようにブランドを守りながら成果を上げる方針をメディアジーン社内では“ブランドフォーマンス(ブランド+パフォーマンス)”という言葉で表現していると言う。
そんなルーミーでは実際にどのようにコンテンツを制作しているのか。セッションでは2つの事例が紹介された。まず1つは、「オーダースーツ」をテーマにしたコンテンツの事例だ。
そもそもルーミー上の記事の形式には、EC送客を狙ったランキング記事だけではなく、特定の商品カテゴリーについての解説記事もある。ランキング記事はパフォーマンスを狙う主要な記事である一方、解説記事はよりユーザーファーストを体現する記事だ。

「オーダースーツのランキングだけを扱っていても、読者は『このメディアは本当にオーダースーツに詳しいのか』と疑問を持たれると思います。オーダースーツのランキング記事を作るなら、その周辺のキーワードもカバーして、オーダースーツの知見があるメディアとして信頼してもらう必要があります」(鈴木氏)
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