Google検索の新機能「AIによる概要」とは?
第3回となる今回は、SEOの中でもトレンドとなっている話をしようと思います。みなさんも気になっているであろうGoogle検索の新機能「AIによる概要」についてです。テスト実装時には「SGE」と呼ばれていた機能で、英語名の「AI Overviews」でご存じの方もいることでしょう。
正式実装から半年以上が経過し、目にすることも増えてきた今、弊社のクライアント様でもターゲットクエリでのAI Overviews表示が目立ち、一部では流入が減少する事象が見られています。どのような機能となり、どんな影響が出ているのか、まとめてお伝えします!
まず、Google検索の「AIによる概要(AI Overviews、AIO)」とは、検索キーワードに対しGoogleの生成AIが要約した回答を表示する機能です。検索結果の最上部、今まで「強調スニペット」と呼ばれるパネルが表示されていた位置に要約テキストが表示されます。

各テキストには、生成された要約文の参照元となったページへのリンクが設置されています。Googleとしてもリンクを設置・改善することで「サイトへの検索流入を可能な限り維持する」という趣旨の説明をしています。
この機能は2023年中頃からテスト運用がスタートし、限定されたユーザーにだけ表示される仕組みでした。これが2024年8月に日本で正式実装となり、我々の検索結果にも続々と表示されるようになりました。
「AIによる概要」に対するユーザーの反応
「AIによる概要」はテスト版であるSGEの頃から、生成される回答に誤りが見られ、ユーザーからも「邪魔」「不要だ」という意見が相次いでいました。デザインの面でも検索結果上部を大きく占有し、かつ従来通り広告やナレッジパネル、似た役目にあたる強調スニペットなども表示されることで、検索結果そのものにたどり着くのに多くのスクロールが必要になるなど、ユーザーにとって不便な面も指摘されました。
正式実装後も検索のサジェストワードに「AIによる概要 消す方法」といった物騒なワードが表示され、歓迎ムードではなかったように思います。
しかし、Googleは「AIによる概要」によってユーザーに有益な反応が見られたとコメントしています。実装から期間を経た今、私自身も「“AIによる概要”だけを見て解決してしまうことが増えた」と感じているのが本音です。「AIによる概要」に表示されたリンクから元ページを見に行くことももちろんありますが、多くはありません。みなさんは、どのように感じられていますか?