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生成AI台頭時代に読んでおきたい、コンテンツマーケティングの基本と実践

Google検索の「AIによる概要」で検索流入はどう変わった?同機能の概要とSEOへの影響を探る


実装から半年以上が経過、表示はどのように変化した?

 「AIによる概要」が実装されて以降、我々は「どのようなクエリ(キーワード)で表示されるのか」「どのように表示されるのか」を注視してきました。その結果、実装直後の2024年9月時点と現在では既にいくつかの変化が生じていることが判明しています。

変化1:表示されるクエリが多くなった

 実装直後と現在を比べてみて、最も強く感じるのが「AIによる概要」が表示されるクエリが多くなった点です。実装直後の2024年9月時点では、意味や方法を調べるキーワードである「knowクエリ」の半分程度で表示されていましたが、現在は8割ほどのクエリで表示されるほどに増加しています。

おすすめクエリでの表示傾向 クリック/タップで拡大
おすすめクエリでの表示傾向(クリック/タップで拡大)

 また、実装直後は「ランキング」「おすすめ」といった比較や選択を伴うクエリでは表示されない傾向がありましたが、現在では表示されるようになっています。これらのおすすめ系クエリは「ワイヤレスイヤホン」「昇降デスク」といった買い物関連では表示されない一方、「転職サイト」「生命保険」といった無形商材では表示されやすい特徴があります。

 さらに、「30代 腕時計 おすすめ」のように、単に買いたいだけでなく“選び方を知りたい意図”が強まるキーワードでは「AIによる概要」が表示されやすくなります。この変化はどんなキーワードなら表示されるのかを理解する上で重要な手がかりになる差です。

 買い物関連では新商品の情報を学習させにくいことや、検索結果にGoogleショッピングが表示されることなどから、違った形での表示方法を模索していると考えられます。

変化2:検索結果の最上部以外にも表示されるようになった

 「AIによる概要」は検索結果の最上部に表示されるものと思いきや、2025年1月頃から別の箇所にも表示されるようになってきました。それは検索結果の「関連する質問」での表示です。

関連する質問への表示 クリック/タップで拡大
関連する質問への表示(クリック/タップで拡大)

 上の画像のように、検索結果の「関連する質問」の回答として「AIによる概要」が表示されています。こちらは本来であれば、ある1ページからテキストを抜き出して回答が表示されるところです。

 また、一時的ではあったものの通常の検索結果の3~5位にあたる位置に「AIによる概要」が表示される事象も見られました。2025年3月中旬に確認されましたが、その後この位置の表示は消滅しています。

最上部以外への表示例 クリック/タップで拡大
最上部以外への表示例(クリック/タップで拡大)

 「AIによる概要」の表示箇所の変化について、Googleから公式の言及はされていません。検索結果における表示内容の変更は、「AIによる概要」に限らず過去にも繰り返し行われています。Googleがよりよい検索結果を目指してテストしているものと考えるのが良いでしょう。

変化3:自社やサービス名の指名検索キーワードでも表示されるケースがある

 自社の名前やサービス名称でのキーワードを「指名検索キーワード」と呼びます。指名検索キーワードは既に自社やサービスを知っていて、その情報をピンポイントに得る目的の検索ユーザーですから、一般的に意欲度が高い顕在層ユーザーによる検索と考えられます。

指名検索キーワードでの表示例 クリック/タップで拡大
指名検索キーワードでの表示例(クリック/タップで拡大)

 このような指名検索キーワードでは「AIによる概要」が表示されなかったのですが、2025年3月のコアアップデート以降は一部で表示されるようになってきました。

次のページ
「AIによる概要」によって、検索流入は減少しているのか?

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この記事の著者

西脇 遼平(ニシワキ リョウヘイ)

 ナイル株式会社 SEO研究所所長

 4年間の個人サイト運営を経て、2021年にナイル株式会社へ入社。SEOコンサルタントとして3年間、ECサイトをはじめとする大規模サイトのテクニカルSEOや、企業オウンドメディア・ランキングサイトのSEO支援を担当。2024年よりSEO研究所長に就任し、社内でのSEO...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/06/24 10:15 https://markezine.jp/article/detail/49286

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