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生成AI台頭時代に読んでおきたい、 コンテンツマーケティングの基本と実践

Google検索の「AIによる概要」で検索流入はどう変わった?同機能の概要とSEOへの影響を探る

 Webの集客手法が多様化する中、「検索エンジンを使う人が減ったのでは?」と思う人も少なくない。特に昨今は、生成AIやSNSが注目されているが、Googleをはじめとした検索エンジンは今も主要な集客経路となっている。本連載では、ナイルのSEO研究所が、なぜ今でもSEOが重要なのか、そして次世代の集客戦略にどう活かすべきだろうか。第三回となる今回は検索の最上部に現れた「AI Overview(AIによる概要)」について。検索時に目にする機会も増えてきた同機能は、どのようなもので、SEOにどのような影響が出ているのだろうか。西脇氏に解説いただいた。

Google検索の新機能「AIによる概要」とは?

 第3回となる今回は、SEOの中でもトレンドとなっている話をしようと思います。みなさんも気になっているであろうGoogle検索の新機能「AIによる概要」についてです。テスト実装時には「SGE」と呼ばれていた機能で、英語名の「AI Overviews」でご存じの方もいることでしょう。

 正式実装から半年以上が経過し、目にすることも増えてきた今、弊社のクライアント様でもターゲットクエリでのAI Overviews表示が目立ち、一部では流入が減少する事象が見られています。どのような機能となり、どんな影響が出ているのか、まとめてお伝えします!

 まず、Google検索の「AIによる概要(AI Overviews、AIO)」とは、検索キーワードに対しGoogleの生成AIが要約した回答を表示する機能です。検索結果の最上部、今まで「強調スニペット」と呼ばれるパネルが表示されていた位置に要約テキストが表示されます。

AIによる概要イメージ クリック/タップで拡大
AIによる概要イメージ(クリック/タップで拡大)

 各テキストには、生成された要約文の参照元となったページへのリンクが設置されています。Googleとしてもリンクを設置・改善することで「サイトへの検索流入を可能な限り維持する」という趣旨の説明をしています。

 この機能は2023年中頃からテスト運用がスタートし、限定されたユーザーにだけ表示される仕組みでした。これが2024年8月に日本で正式実装となり、我々の検索結果にも続々と表示されるようになりました。

「AIによる概要」に対するユーザーの反応

 「AIによる概要」はテスト版であるSGEの頃から、生成される回答に誤りが見られ、ユーザーからも「邪魔」「不要だ」という意見が相次いでいました。デザインの面でも検索結果上部を大きく占有し、かつ従来通り広告やナレッジパネル、似た役目にあたる強調スニペットなども表示されることで、検索結果そのものにたどり着くのに多くのスクロールが必要になるなど、ユーザーにとって不便な面も指摘されました。

 正式実装後も検索のサジェストワードに「AIによる概要 消す方法」といった物騒なワードが表示され、歓迎ムードではなかったように思います。

 しかし、Googleは「AIによる概要」によってユーザーに有益な反応が見られたとコメントしています。実装から期間を経た今、私自身も「“AIによる概要”だけを見て解決してしまうことが増えた」と感じているのが本音です。「AIによる概要」に表示されたリンクから元ページを見に行くことももちろんありますが、多くはありません。みなさんは、どのように感じられていますか?

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この記事の著者

西脇 遼平(ニシワキ リョウヘイ)

 ナイル株式会社 SEO研究所所長

 4年間の個人サイト運営を経て、2021年にナイル株式会社へ入社。SEOコンサルタントとして3年間、ECサイトをはじめとする大規模サイトのテクニカルSEOや、企業オウンドメディア・ランキングサイトのSEO支援を担当。2024年よりSEO研究所長に就任し、社内でのSEO...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/06/12 08:00 https://markezine.jp/article/detail/49286

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