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LLM進化論:業務の効率化から新しい価値の創造へ

まだLLM活用で「業務効率化」を目指している?LLM2.0は価値創造へ【第1回】議事録を進化させる

なぜLLM1.0からLLM2.0への進化が重要か?

 LLM2.0への進化は、デジタルマーケティングの担当者にどのような価値をもたらすのでしょうか。その意義は、以下の2点に集約されます。

1.マーケターの価値向上と業務領域の拡大
 AI活用により、求められるスキルがデータに基づいた高度な最適化や戦略立案へと変化します。これらのスキルを身につけることで専門性が向上し、組織内でより戦略的な役割を担えるようになります。

2. 「理想のマーケティング」の実現
 時間やコスト、人的リソースの制約から「理想」のマーケティングを諦めてきた経験があるのではないでしょうか。AIエージェントの活用により、ハイパーパーソナライゼーションや高度なマーケティング施策が実現可能になります。

 そこで本連載では、マーケターのみなさんに役立つ、身近なLLM1.0的な使い方から、LLM2.0の実現を目指す発展的な使い方まで紹介します。

 第1回に取り上げるのは、「議事録作成」です。議事録業務は、従来から作成に多大な工数がかかる上、作成後も単なる記録として保管されがちで、情報活用や効果的な共有が困難という問題がありました。ここでは、LLMによる議事録業務の効率化と、インフォグラフィック活用による価値向上の流れを解説します。

LLM1.0:議事録作成の劇的な効率化

 まず、議事録作成のプロセスを効率化しましょう。以下のプロセスは、既存の議事録作成ツールや会議支援サービスと連携すると、より効果を発揮します。

  • 音声認識との連携によるリアルタイム文字起こし
    会議中の音声をリアルタイムでテキスト化し、LLMがそれを整形することで、聞き起こしの手間を大幅に削減。
  • 要点の自動抽出とサマリー生成
    長時間の会議内容から、LLMが自動的に主要なトピックや議論のポイントを抽出し、簡潔なサマリーを生成します。
  • 決定事項・ToDoリストの自動整理
    議事録の中から決定事項や担当者、期限などをLLMが識別し、ToDoリストとして自動的に整理。
  • 多言語対応によるグローバル会議のサポート
    多言語に対応したLLMであれば、国際的な会議の議事録作成や翻訳もサポートし、グローバルなコミュニケーションを円滑化します。

LLM1.0での議事録の作り方

【準備するもの】
・会議の音声データ
・音声起こしツール:NotebookLM
・生成AI:NotebookLM

【手順】
・Step1:NoteobookLMに音声データを読み込ませ、文字起こしする
・Step2:NotebookLMのチャット欄に、以下のプロンプトを入力する

指定した音声文字起こしファイルはOO社との会議の議事録です。概要とToDoリストに分けて議事録を作成してください。

LLM1.0の議事録作成
完成イメ―ジ

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LLM2.0:議事録情報を「使える資産」へ

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この記事の著者

簗島 亮次(ヤナシマ リョウジ)

株式会社インティメート・マージャー代表取締役社長。
慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科を2010年首席で卒業。2013年、Googleのレイ・カーツワイル氏が2020年に起きると予測した「あらゆるデータがひとつに統合される」という革命を冠した株式会社インティメート・マージャーを創業し、2019年10月東証マザーズへ上場。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/08/20 08:30 https://markezine.jp/article/detail/49552

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