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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Autumn

令和を生きるガールズたちのインサイト&トレンド速報

キーワードはNOTタイパ、ご自愛、開拓。変化する“映え”の最新トレンド

2024年のアサイーブームに続く、「ご自愛」ヘルシーフードが人気

最新映えトレンド2:「ご自愛」

 2つ目は、「ご自愛」映え。これは『アサイーボウル』や『グリークヨーグルト』といった、2024年のヘルシースイーツブームを起点にした映えトレンドで、今年はスイーツからフードへとこの傾向が広がっています。

 その象徴が『せいろ蒸し』。せいろ蒸しは、切って、詰めて、蒸すという簡単な工程でありながら、野菜や肉・魚・お米などをバランスよく摂れることが特徴。無印良品でせいろが発売された際には、発売後すぐに完売してしまい、テレビでも取り上げられるほど話題を集めました。他にも、薬膳春雨スープの『麻辣湯』がトッピングの具材をバイキング形式で自由に選ぶことができる商品として人気です。

発売後すぐに売り切れとなった、無印良品 竹材 蒸篭(せいろ)
発売後すぐに売り切れとなった、無印良品 竹材 蒸篭(せいろ)

 これらのトレンドの特徴は、ヘルシーな料理であるということだけではなく、自分の好みや調子に合わせて具材や中身を選べること。これが女の子たちの自分を大切に思うご自愛意識にウケ、料理そのものはもちろん、具材を選んだり・作ったりしている工程も含めて“映え”とされています。

気になるスポットを“自分の感性”で開拓したい!

最新映えトレンド3:「開拓」

 3つ目は「開拓」映えです。現在、女の子たちが集まるのは原宿・渋谷だけではありません。SNSで気になるスポットを見つけ出し、開拓するようにして各地に出向いています。

 人気なのは『新!そういうことじゃないんだよ展+ありがたいことです展』『デザインあ展 neo 』『佐藤雅彦展』などの展覧会、企業やブランドの展示会・ポップアップ。また、上野『アメ横』・浅草『ホッピー通り』・赤羽『一番街』などの飲み屋街や、ネオ横丁・ネオ角打ち・ネオ銭湯といったレトロな雰囲気を感じられる場所も注目スポットです。

『いい人すぎるよ展』はシリーズ累計来場者数50万人を突破
『いい人すぎるよ展』はシリーズ累計来場者数50万人を突破

 スポットを開拓する上で大事なのは、街・お店の雰囲気、展示の内容を自らの感性で体験できること。自分にとっての共感ポイントを発見していることに“映え”を感じているのです。

 また、ティーン世代では、「エモい=映え」となっていることも無視できません。今、ティーンの間では、アナログな写りでどこかノスタルジックさを感じる「エモい」写りが“映え”のひとつとしてSNSで人気になっています。

 たとえば『オールドコンデジ(旧型コンパクトデジタルカメラ)』で撮影した写真や、加工やラクガキのない韓国プリクラ(『人生4カット』『エレベータープリ』)がその例。これらの写真は、過度な加工がなく彼女たちのナチュラルな姿を写すことが特徴です。自撮りアプリや従来のプリクラの画一的な写りとは異なる、彼女たちの持つ自然な雰囲気や等身大な姿をとらえる「エモい」写りが、新たな“映え”としてティーンに共感されています

 一連のトレンドに共通するのは、“映え”の工程に自身の選択を入れ込む余地があるということ。

 これまでの“映え”トレンドでは、見本となるような映えスポットや映えフードのSNS投稿があり、その投稿がなぞるようにして真似されていました。しかし現在は、編み物やせいろ蒸しのように、“映え”に正解がなくなり、何を“映え”とするのかを選択できるものへと変化しています。女の子たちは提供される“映え”を消費するだけではなく、自らの手を入れ込みながら“映え”を作っているのです。

次のページ
「見た目映え」から「センス映え」へ

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この記事の著者

大垣 華音(オオガキ カノン)

株式会社電通 第4マーケティング局 マーケティングプランナー

2024年入社。専門であるマーケティング領域を起点に、企業や商品のブランド戦略、プロモーションに従事している。また中学時代よりティーン向けの商品開発・PRイベントの実施に携わっていた経験をもとに、社内女性向けプランニングチーム「GIRL’s ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/09/02 09:00 https://markezine.jp/article/detail/49636

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