ツールを使いこなせる人材が育ちにくい理由
──丸井では精緻な1to1コミュニケーションの実現を目指し、2024年にマーケティング基盤を刷新したとうかがいました。ツールのフルリプレイスを決断した背景には、どのような課題やボトルネックがあったのでしょうか?
新津:元々使っていたMAツールを十分に使いこなせていなかったのです。当社では、メンバーのチャレンジと成長を促す目的で、一定期間での異動を奨励しています。メンバーが様々な部署を経験できる一方、部署内にノウハウが定着しにくく、スペシャリストが育ちづらい側面もありました。
新津:自社ECサイト「マルイウェブチャネル」でEC専業の他社と競うにあたり、コミュニケーションのパーソナライズは避けて通れません。サイトを訪れた方に適切な内容とタイミングで接客を行える状態が理想でした。
これまでは、MAツールの運用ノウハウを身に着けたメンバーが異動してしまうと、他のメンバーに一から学習してもらう必要が生じ、接客の高度化までなかなか手が届かなかったんです。「もっと直感的に操作できるMAツールなら、皆が運用ノウハウをマスターできるのでは」と考え、フルリプレイスを決めました。
──CXや顧客データ活用に強みを持つプレイドの「KARTE」に白羽の矢が立ったそうですが、導入の決め手を教えてください。
新津:他社プロダクトとの比較やPoCの結果、直感的なUIやコストパフォーマンスの高さが際立っていたためです。ただ、機能がリッチなKARTEを導入するだけでは以前の二の舞になってしまいます。そこで、プレイドのスペシャリストが当社に常駐しながら運用の内製化までコミットしてくれる「PLAID ALPHA」の存在を知り、KARTEを導入するならPLAID ALPHAの利用が不可欠だと感じました。
単なるツールの運用代行ではない
──PLAID ALPHAとはどのようなサービスなのでしょうか?
千菅:PLAID ALPHAは、顧客体験の変革を「戦略」と「組織」にまで広げて実現するプロフェッショナルサービスです。
千菅:当社がKARTEをリリースしてから約10年が経ちました。10年間でプロダクトのラインナップや機能が充実し、カスタマーサクセスのチームがクライアント企業の活用をサポートする体制も盤石になりました。ただ、カスタマーサクセスのミッションはあくまでクライアント企業の状況を把握して、KARTE活用のステップを適切に踏めるよう伴走することです。一社一社のクライアント企業に入り込んで、課題を直接解決しにいくようなアプローチではありません。
PLAID ALPHAは、プロダクトの費用とは別にクライアント企業から費用を頂戴し、個社ごとの具体的な課題を解決するプロジェクト型のサービスです。KARTEの導入や、丸井様のように他社プロダクトからのリプレイスの支援はもちろん、導入後の内製化やグロースの支援まで担います。
当社はKARTEの提供企業であると同時にCXのプロフェッショナルでもあります。そのため、支援内容はプロダクトの活用支援にとどまりません。「このサービスではどのような体験をお客様に提供するべきか」「その顧客体験を実現するためには、どのようなUI/UXをデザインするべきか」などの問いを立て、体験そのものを設計するサポートも行っています。

