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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2026 Spring

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ウォルマート、Zaraが示す「検索」の終焉。AI時代の勝ち筋「会話型マーケティング」導入の4ステップ

会話型マーケティングをどう導入するか?

 これらの事例を横断すると、どの業界でも共通して必要となる導入ステップが見えてくる。

STEP 1:ブランドは“何の相談相手”になるかを決める

 会話型マーケティングの最初の設計は「ブランドとして、どんな相談を引き受けるのか」を定義するところから始まる。食品なら「健康」「使い切り」「調理の手間」、ファッションなら「TPO」「色」「雰囲気」といった形だ。これは単なる機能定義ではなく、ブランドの役割を言語化する行為そのものである。

STEP 2:会話の人格・トーンを設計する

 AIがどう話すかは、ブランド体験の中核を担う。ユーザーはチャットの語り口を通じて、ブランドの人格(パーソナリティ)を感じ取るためだ。食品ブランドなら“やさしい専門性”、ファッションなら“世界観の強さ”、総合小売なら“頼れる案内人”といった具合に、ブランドらしい口調・語彙・距離感の設計が欠かせない。ここが曖昧だと、AIが誰の代わりに話しているのかが伝わらなくなり、体験価値が大きく損なわれる。

STEP 3:正確性が求められる領域は“固定化”して守る

 レシピの安全性、商品の仕様、サイズ、価格、利用規約など、間違えられない領域は多い。生成AIの自由度と、正確な情報を守る「ガードレール」を併存させることが不可欠だ。これは RAG(検索拡張生成)の設計や、固定回答ルールの整備によって実現できる。

STEP 4:会話ログをCRMに統合し、LTVに結びつける

 会話データには、購買履歴にはない“未来の意図”が含まれる。好み、制約、生活リズム、課題意識、利用シーン──こうした情報をCRMに統合すれば、レコメンド精度は飛躍的に高まり、継続利用や再来訪に直結する。会話型マーケティングは、短期CVを生む施策ではなく、顧客理解のインフラと捉えるべきだ。

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会話AI時代のLTV戦略:3つの視点

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この記事の著者

岡 徳之(オカ ノリユキ)

編集者・ライター。東京、シンガポール、オランダの3拠点で編集プロダクション「Livit」を運営。各国のライター、カメラマンと連携し、海外のビジネス・テクノロジー・マーケティング情報を日本の読者に届ける。企業のオウンドメディアの企画・運営にも携わる。

●ウェブサイト「Livit」

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/02/03 09:00 https://markezine.jp/article/detail/50244

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