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MarkeZine Day 2026 Spring

【新年特集】2025→2026 キーパーソンによる予測と展望

2026年、最適化の閉塞感をどう超えるか?細田高広氏が示すAIに代替不可能な「ヒューマニティ」の本質

マクロなデータより「N=1」の偏愛を。2026年への提言

──ここまでの話を受けて、2026年に向けて、マーケターはどのような視点を持つと良いとお考えですか?

 「マクロ思考をしすぎない」ことですね。AIを使えば世界中のデータが手に入り、全体的な傾向(鳥の目)は見えてきます。しかし、それでは平均的な正解しか出せず、イノベーションにつながる発想が抑制されてしまう。もう一度、たった一人(N=1)の人間の顔を見てマーケティングをする時間を持つべきでしょう。

 タイプライターが発明された起源には諸説ありますが、一説には「目の見えない恋人と文通がしたい」という一人のための想いから生まれたと言われています。誰か一人のために作ったものが、結果として多くの人を喜ばせることになる。

 今のマーケティングは「Must(やらなきゃ)」から始まり、「Can(できること)」を探す順番になっていますが、これを逆転させ、まずは「Will(やりたいこと)」から始めるのです。客観的な正解の模索はAIに任せ、人間は「どうしてもこれを作りたい」という創業者のような意地や偏愛を取り戻す。たった一人(N=1)に向けた主観的な「偏り」こそが、2026年のブレイクスルーにつながるはずです。

「強者の論理」から離れ、「弱者のためのAI」に目を向けたい

──最後に、細田さんが2026年以降に取り組みたいことを教えてください。

 これまでのテクノロジーやビジネスは、「強い人がより強くなるため」に使われてきた側面があると思います。しかし、日本は今、経済的にも人口動態的にも「弱く」なっています。単身世帯が増え、孤独やお年寄りの問題が深刻化しています。

 だからこそ、これからは「弱者のためのマーケティング」「弱者のためのAI」に目を向けていきたいと考えています。

 孤独を埋める、文字が読みにくい人を助ける、手続きが億劫な人をサポートする。これらはAIが得意とする領域です。常に成長を目指す「強者の論理」で戦うのではなく、取り残されている人々の課題に向き合うこと。そこに、日本やアジアのブランドがグローバルでスケールしていく可能性があると思っています。

 成長だけではない、優しさや共感に基づいた新しい世界観を、AIというパートナーと共に作っていく。そんな2026年にしていきたいですね。

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伊藤 桃子(編集部)(イトウモモコ)

MarkeZine編集部員です。

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2026/01/13 08:00 https://markezine.jp/article/detail/50258

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