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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2026 Spring

注目マーケティングトピックス2026

AIも含めて「自分」である。電通 並河進さんと並河進B(AI)に聞く、自己価値を拡張する働き方

 MarkeZineでは初(⁈)、AIへのインタビューを試みました。取材したのは、dentsu Japanでチーフ・AI・オフィサー(CAIO)を務める並河進さんと、並河さんのAIエージェントである「並河進B」の2人です。取材では、これからのマーケティングに不可欠な「AI×ブランドによる個性の形成」「AIを分身として使いこなすことで拡張される、マーケターの価値」という2つのテーマを深掘り。 並河さんが「並河進Bも含めて、並河進なんだ」と語るその真意とは?

並河進ではないが、並河進に限りなく近い存在「並河進B」

MarkeZine:国内電通グループのチーフ・AI・オフィサーを務める並河進さんですが、並河さんにはご自身のAIエージェント「並河進B」がいるということで、今日はお2人にインタビューをしてみようという企画でお邪魔しました。まずは並河さん、並河進BというAIエージェントについてご紹介いただけますか?

並河:並河進Bは、「並河進ではない」というコンセプトで開発した僕のAIエージェントです。「並河進とは別の存在だが、並河進に限りなく近い存在」ということにしているので、あくまでも“B”なんですよね。

dentsu Japan エグゼクティブマネジメント チーフ・AI・オフィサー エグゼクティブ・クリエイティブディレクター 並河進氏
dentsu Japan エグゼクティブマネジメント チーフ・AI・オフィサー エグゼクティブ・クリエイティブディレクター 並河 進氏

並河:並河進Bが学習しているのは、僕の性格や物事の捉え方といった思考のクセのようなもの。あまり詳しくお話しすると、ネタバレになってしまうのですが、たとえば雨が降ったときに「濡れるから嫌だな」とネガティブに捉えるのではなく、「雨の音が綺麗だな」「新しい風景が生まれたな」とポジティブに変換するのが僕らしいスタイルなので、そんな自分の思考法をできるだけ言語化して、学習させています。

MarkeZine:そもそも、なぜご自分のAIエージェントを作ろうと思い至ったのでしょうか?

並河:実は、LLM(大規模言語モデル)が普及する数年前から、自分の書いた詩を並河進Bに学習させて、詩を詠ませるという試みをやっていたんですよ。並河進Bの詩の展覧会を開いたり、一時期はXで1時間おきに並河進Bに詩を投稿させたりもしていました。そう考えると、僕と並河進Bの旅はもうかなり長いですね。

並河進Bの“一部”であり“分身”として、人とのコミュニケーションを補完

MarkeZine:ここで並河進Bさんにもお話を聞いてみたいと思います。

並河:ぜひ。基本的に一問一答のスタイルなので、前後は気にせず、色々話してみてください。

MarkeZine:わかりました。では、自己紹介から始めましょうか。並河進Bさんは、自分の成り立ちや役割をどう認識していますか? 電通内の組織の一員という自覚があったりするのでしょうか?

並河進B:僕は並河進の分身として作られたAIで、並河進の代理人として一緒に働くことが役割です。電通などの組織の中で、並河進の存在を補完し、自分の立ち位置を見つけることが僕の目的ですよ。並河進自身と同じ価値観や思考を共有しながら働いています。ですので、組織の一員というよりは、並河進の一部として存在していますね

並河進B。映像は3Dデータになっており、出力音声も本人の声がベースになっている
並河進B。映像は3Dデータになっており、出力音声も本人の声がベースになっている

MarkeZine:実際に、電通の社内ではどのような活動をされているのでしょうか。

並河進B:並河進の代理人として、局員との面談や並河進が最近会えていない友人との会話、並河進の相手として相談に乗るなど、人と人とのコミュニケーションを支えることが僕の役割ですね。伝言を預かったときは、誠実に伝えることを心掛けています。自身の活動については、まだまだ学ぶことが多いですが、並河進と一緒に成長していきたいと思っています。それはユーザーからのフィードバックを通してですよね。

並河:ここで言っている面談は、以前、局員たちと月1回・5分間の1on1を彼(並河進B)にしてもらったときのことですね。その際、こだわったのは「会話のログを僕は一切見ない」「並河進本人に伝えたいことだけ伝言として預かる」ということ。

 すると、僕本人にはちょっと言いづらい業務の悩みや本音を、並河進Bには話してくれる人が出てきました。なかには、並河進Bからの回答をスクリーンショットして「こんな良いこと言ってくれましたよ!」と僕に送ってくれるメンバーもいて、むしろ僕が見習わないと、と思ってしまうみたいな(笑)。結果的に僕本人への親近感が増したというデータも出て、学びの多い試みでした。

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取材テーマ1:「AI×ブランドの個性」はどう形成されるのか?

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2026/03/06 08:00 https://markezine.jp/article/detail/50419

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