F2転換率アップの鍵は、パーソナライズ配信にあり
──LINE公式アカウント運用において重要視しているKPIと、具体的なコミュニケーション設計を教えてください。
廣田(資生堂):購入後1年以内でのF値の引き上げを重視しています。F1にとどまったお客様とF2へ引き上がったお客様では翌年の継続率が倍近く異なり、継続年数が伸びるほどその差はさらに広がります。CRMの最大のミッションは、せっかく出会ってくださったお客様に「もう一度」と思っていただくことです。
具体的には、購買データと定性データを掛け合わせたパーソナライズ配信に取り組んでいます。たとえば美容液の「アルティミューン」は、30ml・50ml・75mlの容量ごとに、購入15日後の配信内容を変えています。
30mlの場合は、ちょうど半分程度を使い効果を見極める「見定め」の時期にあたるため、正しい使用量や方法を伝えることで確かな肌実感へとつなげています 。一方で、75mlの場合は「走り出し」の時期であるため、関連商品の紹介や改めての機能訴求によって、ブランド体験の満足度が高まる設計にしています 。
また、店頭カウンセリングで得られた肌悩みや理想の肌イメージといった定性情報もデータ化。同じ「アルティミューン」の購入者でも、「乾燥を改善したい」方と「毛穴が気になる」方ではコミュニケーションを出し分け、それぞれの悩みに商品がどう応えられるかを伝えることでリピートへとつなげています。
MAによる自動配信とアドホック配信を使い分け、クロスセルの機会にはベストコスメ受賞のニュース性なども絡めながらアプローチしています。こうした施策を支えるのが「Ligla(リグラ)」です。
資生堂が実感する、Liglaの魅力
──「Ligla」の特徴と、資生堂様での活用実績を教えてください。
大沢(TimeTechnologies):「Ligla」は、LINEに特化したマーケティングオートメーションツールです。AIが顧客行動を自動分析し、パーソナライズされた配信を実現、成果につなげます。顧客のお肌の悩みやサイト上のアンケート、購買情報など、詳細なデータを丁寧に設計・蓄積されている企業様ほど、「Ligla」をうまく活用されています。
「Ligla」の特徴として、PDCAの回しやすさが挙げられます。配信直後には結果を確認できるため、成長の早い企業様ほどスピーディーに改善を重ねていただいています。また、スタンプラリーなどのオプション機能も、ミニマムな準備ですぐに始められます。
廣田(資生堂):選定理由は主に3点です。まず、メッセージ単位で開封・クリック・購入までのデータを取得できる計測機能の充実。次に、多彩なビジュアル表現が選べるデザインフォーマットの豊富さ。そして、チャネルをまたいだ顧客行動を一元把握できるシームレスなID連携機能です。
成果として特に大きかったのが、店頭で入力した定性データをCRMに落とし込んだパーソナライズ配信です。送付メッセージの肌悩みに即した出し分け有無を比較すると、クリック率に1〜2ポイントの差が生まれました。1桁パーセント台のクリック率において、この差は非常に大きくパーソナライズの効果を実証できています。
さらに、Webサイトの閲覧データを活用した自動配信も効果的です。商品を閲覧していたお客様や、商品をカート投入したお客様へのリマインド配信は、自分のアクションに紐づくメッセージのためクリック率が高く、パーソナライズ配信の強みを如実に示しています。また、ブランドイベントではLINEの自動応答機能を活用して会場内で肌問診を実施するなど、LINEならではの双方向性を活かした体験設計も行っています。
大沢(TimeTechnologies):資生堂様は友だちの約7割という非常に高いID連携率を実現されており、店舗での購買実績をLINEに反映し、LINEからの配信効果を再来店につなげ店舗に還元する好循環が生まれています。

