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メーカーが人生の伴走者になるには?サントリーウエルネスが実践する、アプリ継続を生む温もりあるCX

 顧客接点としてアプリをリリースしたものの、細やかな施策実行やPDCAができず、結果として理想とする顧客体験が提供できない。そのような課題を抱く担当者も少なくないだろう。健康行動促進アプリ「Comado(コマド)」を提供するサントリーウエルネスは、プレイドのCXプラットフォーム「KARTE」を活用することで、その課題を解決し、顧客の心に届く体験を提供し続けているという。いかにして限られたリソースの中で成果を出し、デジタルの接点でブランドらしさを宿しているのか。同社の伊能氏と山谷氏に伺った。

心身の豊かさを目指す、健康行動促進アプリ「Comado」

MarkeZine編集部(以下、MZ):はじめに、サントリーウエルネスが掲げるミッションと、健康行動促進アプリ「Comado」を通して実現したいことについてお聞かせください。

伊能:サントリーウエルネスは、身体の健康だけでなく心の豊かさも含む「ウエルネス」の実現をミッションとして掲げています。これまで当社はサプリメントやスキンケアなどといった“モノ(商品)”をお届けしてきました。近年は、お客様の「生きる」をさらに輝かせるために運動や睡眠といった日々の生活習慣そのものにも寄り添っていきたいと考え、サービスによる価値提供にも注力してきました。

サントリーウエルネス株式会社 サービス推進部 伊能 康祐氏
サントリーウエルネス株式会社 サービス推進部 伊能 康祐氏

 ウエルネスの土台づくりに不可欠な生活習慣への伴走として提供しているのが、会員向けの健康行動促進アプリ「Comado」です。健康習慣の定着を支援するだけでなく、豊かな生活に資する多様な体験の提供を担っています。

 具体的には、体のお悩みに合わせた健康行動を、ポイントを貯めながら習慣化できるようにしています。ウォーキングなど日常に取り入れやすい健康行動のサポート、プロのインストラクター監修による自宅で1分からできるフィットネスレッスン、健康豆知識などのお楽しみコンテンツ、さらにはイベント招待やプレゼント企画まで幅広く提供しています。

  現在、「Comado」の累計ダウンロード数は100万近くに達しました。50~70代のお客様を中心に広くご利用いただいております。

山谷:健康維持のアプリは、真面目で「教える」というスタンスの情報提供になりがちです。それ自体は悪いことではありませんが、そのアプローチだけだと、お客様にとって義務のように感じられることもあります。「Comado」はお客様と一緒に歩む伴走者としての立ち位置を大切に、一方的に情報を届けるのではなく、お客様に合わせた温かみのあるコミュニケーションを常に目指しています。

「アイデアの実験場」として、KARTEを活用

MZ:「Comado」の利用を促進するために、CXプラットフォーム「KARTE」を導入していると伺いました。導入の背景はどのようなものですか?

伊能:お客様一人ひとりに合わせた体験を提供するため、KARTEを導入しました。多くの方は、年齢とともに趣味嗜好や必要なものが変わっていきますし、年齢を重ねれば重ねるほど、それまでの人生経験が作るバリエーションの幅は広がっていきます。「シニア層向けアプリだから表示する文字を大きくする」といった一律の対応で括ることはできません。一人ひとりの状況を察して寄り添うような体験が理想であると考えているため、実現に向けた段階的なアプローチのためにKARTEを活用しています。

 アプリ開発においてはアジャイル手法で小規模な開発を繰り返し、お客様に合う形を少しずつ構築しています。しかし、開発はどうしても時間がかかるものです。私たち企画担当者が考えた施策をKARTEを活用してクイックに検証し、システム開発に活かしていくことができれば、お客様の体験が全体としてより良いものになるだろうという結論に至ったのです。

山谷:先ほどもお伝えしたとおり、ウエルネスの実現には身体の健康だけでなく心の豊かさも重要です。しかし、どのようなアプローチがお客様に受け入れられるか、社内でも確信が持てずにいました。その点においても活用しているのがKARTEです。

サントリーウエルネス株式会社 サービス推進部 山谷 沙織氏
サントリーウエルネス株式会社 サービス推進部 山谷 沙織氏

 一例をあげると、イベントの申し込み時にお客様に意気込みコメントを記入していただき、そのコメントを他のお客様にも見えるような仕組みを作りました。すると、「他の人が頑張っているので自分も頑張ろうと思えた」といった声をいただけました。同じサービスを利用して努力している人がいることが、参加者ご自身のモチベーション向上につながったと考えられます。コメント機能の実装は開発が必要かと思っていたのですが、これもKARTEを使うことで想定よりもかなり早く機能オープンすることができました。

継続率が施策前と比較して130%に向上!お客様に最適化された体験を提供

MZ:開発との兼ね合い等で気軽にアプリ施策を実施することが難しい場合もあります。サントリーウエルネスはKARTEでその課題を解決しているのですね。具体的な成果が出ている取り組みはありますか?

伊能:KARTEの導入効果として顕著に表れているのは、継続率の向上です。背景には、カスタマージャーニーに沿った体験設計があると思います。KARTEのジャーニー機能を活用しながら、「このタイミングではこのアプローチを」と施策を組み立てています。

KARTEのジャーニー機能を用いたプッシュ通知の体験設計
KARTEのジャーニー機能を用いたプッシュ通知の体験設計(イメージ)

 「Comado」は、アプリを開く習慣がない方にはなかなかリーチできないという課題がありました。KARTEを活用してお客様に合わせたプッシュ通知を配信し、イベント情報などをタイムリーにお知らせすることで、アプリへの流入を促進でき、結果として継続率の向上につながっています。

山谷:あらゆる情報を一斉配信してしまうと、「自分には関係のない情報だ」という印象を持たれてしまい、クリックや閲覧への意欲が低下する可能性が高まります。お客様に合わせて情報を出し分けられることで「いつも自分に必要な情報が届く」とお客様に実感していただけているのではないかと考えています。

 たとえば、利用開始から最初の1週間は離脱が特に多い時期ですが、お客様の行動に応じて配信内容を分岐させる仕組みを導入したことで、施策開始前と比べて継続率が約130%高くなりました。

行動に応じた配信分岐(イメージ)
行動に応じた配信分岐(イメージ)

商品で築いた信頼をデジタルでどれだけ強化できるか

MZ:一人ひとりに合わせたタイミングや内容のメッセージを送る他に、温かみのあるコミュニケーションをとるために重視していることはありますか。

山谷:「Comado」がお客様と一緒に頑張るパートナーだと感じていただくために、文体や色使い、キャラクターを使った伝え方の工夫などは日々のコミュニケーションの中で心がけています。お客様との接点はアプリ以外にもありますから、たとえばお客様のご自宅に商品が届いて開封した時に感じるワクワク感を、デジタルでも感じていただけるようなコミュニケーションを目指しています。

 商品のお届けは数ヵ月に1回と接点が限られる一方、デジタルでは毎日お客様と接することができます。商品や梱包に思いを込めてきた担当者たちが築いてきたお客様との信頼を、デジタルコミュニケーションで向上できるよう、KARTEを通じたコミュニケーションにおいても、チーム全体で意識を共有しながら取り組んでいます。

 これは私も入社して感じることですが、「温かみ」という言葉が社内で多く登場します。アプリも含めたあらゆる接点で、温度感のある信頼していただけるコミュニケーションをとることが会社全体で大切にされているのです。社内で考え方を共有し、「自社のトーンや世界観に合わない」と判断した施策については、技術的にKARTEで実現可能であっても、あえて実施しないこともあります。「できること」と「やりたいこと」を切り分けて考えるようにしているのです。

自分たちの手で世に出す施策だからこそ、意識が高まる

MZ:KARTEの活用がチームに与えているポジティブな影響は他にありますか?

山谷:KARTEの活用により、様々なことを試せる環境がある。それ自体が、チーム全体の意識を高めていると感じます。自分たちで考えた施策を世に出すからこそ「なぜ行うのか?」を考え、振り返りを丁寧に行い、次の施策の精度を高めていきたいと考えられる側面があると思います。

 お客様の声や数値データをもとに分析の視点を磨き、「お客様にとっての真の価値はどこにあるのか」という視点を大切にすることで、メンバーそれぞれがアイデアを出し、KARTEを使いこなすために機能を学ぶという姿勢が着実に育ってきていると感じていますね。

 チーム内の定例会議では、直近に実施した施策の数値結果を振り返り、「なぜうまくいかなかったのか」「他の施策と比較して何が課題だったのか」を議論したうえで、次のアクションや活用する機能を検討しています。プレイドさんにも、私たちの仮説を伝えて意見を交換したり、自分たちのやりたいことを実現する方法をご紹介いただいたりしています。

伊能:KARTEを組織全体で活用することで、スピード感も生まれました。先ほど申し上げた通り、プロダクトとして大きな方針転換やリニューアルが必要な際にも、いきなり大幅な変更を加えるのではなく、KARTEを用いて仮説に対する兆しを確認しながら方向性を検討できています。早い段階で検証に着手することで、確信をもってプロジェクトを進められるので、チーム全体の動き方のスピード向上につながっています。

 また、お客様一人ひとりに合わせた接客の選択肢が広がることで、企画の発想の幅も広がっていると思います。他のチームからも「そんなこともできるんだ」といった声も上がっていますね。

 当社では経営陣も含め、数字だけではなく定性的なコメントからも自分たちがお客様にお届けしている価値を確かめようとしています。実際にメンバーが直接お客様にインタビューする機会も多く、そこで得た深い顧客理解があるからこそ、KARTEを使った接客のアイデアが湧いてくるのだと感じています。

お客様に「ちょうどいい」豊かな体験を届けるために

MZ:最後に、「Comado」でどのような体験を提供していきたいか伺えますか?

伊能:「Comado」を通じて、この数年間で様々な体験の提供に取り組んできました。結果、健康意識の高いお客様にご好評いただき、継続利用につながっています。一方、サプリを飲み始めたばかりのお客様からは「やることがいっぱい」に見えて、離脱してしまうケースがあることもわかってきました。

 この課題を踏まえ、今後はサプリ開始直後のお客様に向けた“ちょうどいいサービス”を提供し、健康習慣の定着を支援することに注力します。「まずは習慣化」という段階のお客様からしっかり支え、その先に段階的により深い体験へとつなげていけるサービスになることを目指しています。

山谷:習慣化の一歩目を踏み出すお客様に対しては、状況に合わせたガイドやフォローアップが不可欠です。お客様と一緒に踏み出していくためのアイデアを考え、KARTEをより積極的に活用して実現していきたいと考えています。

 また、お客様が本当に抱えている課題は、私たちが想定しているものと異なる可能性もあります。そのため、お客様の行動データをもとに仮説の検証を丁寧に行い、実施した施策が本当に効果をもたらしたかどうかをきちんと分析することが重要です。

 自分たちが描いている道筋が正しいのかを施策の実施と分析を通じて継続的に検証し、ずれがあれば適切に軌道修正していく。そのような分析から施策実行、再分析までの一連のサイクルをKARTEで行い、お客様の現状理解と施策の改善精度をさらに高めていきたいです。

アプリエンゲージメントに有効な五つのアプローチ

競争が激化するアプリ市場で「そのアプリを使い続けたい」という愛着(エンゲージメント)を育てるために有効な五つのアプローチをご紹介します。

資料のダウンロードはKARTEのサイトから

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社プレイド

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2026/04/23 11:30 https://markezine.jp/article/detail/50480