音声で効果「底上げ」 現場の声からも記憶定着の手応え
――複数媒体を組み合わせたクロスメディアでの効果はいかがでしたか。
坂田:実は今回、BMWさんと人流データを活用したソリューションに取り組むのは3回目です。1回目はテレビCM出稿と来場の関係を可視化すること、2回目は高関心層ターゲティングの実施、そして今回はそれらを点でなく一つのエンジンとして機能させるべく、フルファネルで統合する形で提案しました。
接触パターン別の来店率を分析すると、テレビCM・OOH・デジタル・音声の4媒体すべてに接触したパターンが15.00%で最高値となりました。次いでテレビCM・OOH・デジタルが12.58%、テレビCM・OOH・音声が8.77%と続きます。組み合わせが増えるほど来店率が上がり、かつ音声が加わることで底上げ効果が生まれることが確認できました。
村上:OOH(外出先・視覚・音なし)とSpotify(外出先での利用が多く・音あり)の補完関係も、今回の結果から見えてきました。1日の生活動線の中でタイミングを分散してメディアに触れることが、来店率の向上につながっていると考えています。
――実際に販売店舗、ディーラーの現場からはどのような声がありましたか。
友住:全国のディーラー様からの週次報告で、「Spotifyで広告を聞いた」というスタッフの声があったとの報告をいただきました。過去にも「テレビCMを見た、やってくれて良かった」との報告を受けたことはありますが、今回Spotifyが名指しで挙げられたことは特に印象的です。現場の観点からも「販売の後押しとなるメディア露出」として存在感があったこと、来場促進への効果を感じられたことが伝わり、リアルな手応えが感じられました。
村上:音で接触することが記憶への定着を促すという話はよく聞かれます。また、人間は自分に関連している情報を優先的に拾いやすいともされており、Spotify広告のターゲティングによって実現する車中でのリアルタイムな接触ならなおのこと、車に関連する情報は記憶により定着しやすいと言えます。
「音声」は必須のピースへ。三者が描く次のメディアプランニング
――今回の結果を踏まえ、今後の音声広告の位置づけや展望をお聞かせください。
友住:クロスメディアの最良の組み合わせに音声が入っていたことで、今後の設計においても音声が重要視すべきものになると感じました。大規模なキャンペーンでも予算が限られた場合でも、タイミングと目的が合えば音声は選択肢に入れ続けていきたいと考えています。
坂田:感覚的には良いと思っていた音声メディアの強みが、今回データで証明できました。選択肢の1つとして自信を持って提案できるようになったことが最大の収穫です。今後もメディアの組み合わせを追求しながら、BMW Japanに新しいソリューションを提供し続けたいと思います。
村上:Spotifyとしても、ソリューションとクリエイティブの両面でクライアントの皆様、代理店の皆様との取り組みを強化したいと考えています。たとえば、SONATAをはじめとしたデータソリューションと連携する、Spotifyデータの拡充を検討しています。Spotifyが持つ楽曲嗜好・ファンダムデータなどを連携することで、事後分析だけでなくプランニング段階からデータを活用できる仕組みを目指します。
またクリエイティブ面では、In-Carというモーメントに最適なメッセージをともに開発し、音声ならではの価値をさらに高めていきたいと思っています。この2つの側面から、BMWさんをはじめとしたクライアントの皆様により大きな価値を提供していきたいです。


