1982年生まれ。静岡県出身。大学を中退した後、2005年にクルーク株式会社を設立。 システム等の開発を行いながら、WEBサービスをリリースしていく中で、2007年、イラストを中心としたSNS「pixiv(ピクシブ)」の運営・開発に携わる。「pixiv」はわずか300日間で会員数20万人、月間2億PVを誇るサイトにまで成長。今後の動向に注目が集まっている。趣味はボンバーマン(スーパーファミコン)、犬の散歩。MarkeZine Dayパネルディスカッション「行列のできるCGMサービスの作り方」にも出演する。
1日1000万PV達成、成長は続く
「Web2.0は儲からない」「CGM型のサービスを運営しているが人が集まらない」…ここ数年で、ネット上には数多くサービスが登場したが、今年にはいり淘汰がはじまっている。その激しい競争の中で、ユーザーの心を掴み、急激に会員数/PV数を伸ばしているサイトが「pixiv」だ。
pixivは、クルーク株式会社が運営する「イラスト特化型SNS」サイト。開発を担当する上谷氏の「イラストに興味がある人が気軽にコミュニケーションを取れる場所が欲しい」という想いから、2007年9月10日にスタートした。「自分のイラストをタグをつけて投稿できる」というシンプルさが特徴で、公開から20日足らずで会員数が1万人を突破する順調なスタートをきった。(プレスリリース:イラストを投稿・共有するSNSの「pixiv」20日間で会員数1万人突破)
その後、PV/会員数ともに急激なペースで増加し、2008年8月24日のリリースでは、1日あたりのPVが1000万PVを超えたと発表。同社によると月間3億PVを達成するのも、時間の問題という。 (プレスリリース:pixiv、1000万PV/日を突破)
PV/会員数の伸び以外にも、先日ニコニコ動画が発表した「ニコニ・コモンズ」への対応や、マンガ制作ソフト「ComicStudio」を販売する株式会社セルシス主催、小学館が協賛のマンガコンテストをpixiv上で開催するなど、話題を集めている。(参考記事:「pixiv」、イラスト人気で1日の閲覧数が1000万PV突破,小学館協賛 ComicStudioコミュニティ in pixivオープン記念コンテスト)
また、実験版ながら、モバイル版pixivも既にリリースし、次の展開に備えている。(プレスリリース:「pixivモバイル」をリリース)
pixivには、ニコニコ動画の代名詞である「コメント機能」のような興味関心を引くしかけはない。また、広告等の展開も一切行なっていないため、一般的な知名度も少ない。しかし、なぜpixivは急成長をを続けているのか。クルーク株式会社 代表取締役の片桐孝憲氏にその理由を聞いた。