普通、サービスには目的がある
例えば東京メトロなら、iSEE mediaのサービスを利用した駅出口360度パノラマ風景画像を駅周辺地図で提供している。これは沿線の風景が見えない地下鉄から、急に地上に出たときの「ここどこ?」感を低減させるために見ればいいということが、ハッキリしている。

そのほかの類似サービスも、観光目的であったりドライブ気分であったり、何のためのサービスなのかがわかりやすいつくりになっている。
しかし、Googleストリートビューでは、生のデータとして網羅的に町内をクラスタ化し、路地までもれなく、特に編集されることなく、風景映像が提供されている。
そこがGoogleの評価が分かれるところでもあり、肯定的に捉えるなら、目的別のサービスはいつものようにユーザーがAPIを利用してマッシュアップで実現すればいいのであって、Googleはデータ提供者として中立を保っていることの表れと見ることもできる。
一方で、Google八分問題などに見られるように、Googleの中立性はすでに壊れているという向きからすれば、Googleストリートビューにも不信感がぬぐえない。