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マーケティングの未来を探求!MarkeZine Day 2008レポート

【MarkeZine Dayパネルレポート】
「pixiv」「ニコニコ動画(夏)」「@cosme」が明かすCGM戦国時代に生き残るヒント


こりゃいけそうだ!と思った瞬間あります?

Q2.このサービスはいけそうだ!と確信した瞬間は、いままでありましたか? あったらそのときのことを教えてください。

 西氏の運営する「@cosme」は、化粧品のユーザーによる口コミサイトだ。1999年12月の開設と歴史は古く、会員数は約100万人、口コミ件数570万件。そのボリュームから来る効果か、化粧品メーカー広告へのURL掲載などはあるが、「特にSEOなどは行っていないが、人は来る」という。その西氏が「いける!」と思ったのは、マーケットデータの蓄積がある規模を超えたころだったようだ。

 「サイト内のデータがたまってくると、いろいろなことが見えてきます。たとえば新しいカテゴリとしてヒットする直前の商品の“波”みたいなものですね。旬のコンシューマ情報は、メーカーにとっては欲しい情報です。そうなると、メーカーとも話ができるようになり、サイトの影響力や主導権のようなものも生まれてきます

 一方の杉本氏は、「自分たちが新しいネット上の行為を生み出した」と感じたときだと語る。

 「『ニコニコ動画』には、通称“弾幕”というのがあるんです。たとえば動画の中の歌のサビで、見ているユーザーたちが一斉にコメント字幕を流すんですね。それまでにはなかったネット上での新しい“行為”を見て、これはいけると思いました

こりゃひどい!と思ったサービスありますか?

Q3.今まで見た中で、ひどいCGMサービスの例があったら教えてください。また、なぜそのサービスをひどいと思ったのか、理由も教えてください。

 西氏は、「あるメーカーのSNSだったんですが、おそらく企画を上げた人が『とりあえずmixi(と同じ)でいい』と言ったと思われるサイトがあったんです。もちろんmixi自体はたいへん優れたSNSですが、それをそっくりまねたという点で、何もサイトの目的が感じられないのです。そういうふうに中身を練り上げてないから、メーカーとして何らかの最終的な落とし込み=獲得目標も一切ない。『とりあえずSNS作ろう』というところで終わってしまって、『何のための、誰のための』という視点がないものは、ユーザーを引きつけることはできません」と語る。

徳力氏の進行で活発な意見が交わされた。
徳力氏の進行で活発な意見が交わされた。

 当たり前のことだが、実にそのとおりだろう。入れ物だけを作って内容もポリシーもないのでは、とても“行列のできるCGMサービス”はムリだ。

 片桐氏の見た例は「ひどい」とはやや異なるが、CGMサービスの作り手にとっては見落としがちな教訓を含んでいた。

 「ビジネス系SNSで、登録時に年収とかまで入力させるんですよ。これ、うっかり入るといきなり電話かかってきちゃうんじゃないかと(笑)。個人情報を取りすぎるのは、ユーザーとしては引きますね

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儲からないのですが…

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この記事の著者

Office Louge 工藤淳(オフィスローグ クドウアツシ)

IT系出版社勤務を経て独立、現在フリーランス。もともと文系出身なので、「非技術者が読んで意味がわかるか?」を考えながら書くのが得意。とはいうものの、楽器から建築、自動車まで何でも注文があれば書いてきたのが、気がついたらIT専門のような顔をして仕事をしているというのはナイショ。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2008/09/22 10:46 https://markezine.jp/article/detail/5420

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