一般ユーザーがOpenIDを利用するメリットは?
そもそもOpenIDとは、インターネット空間における「シングルサインオン」の仕組みだ。どこかひとつのウェブサイト/ウェブサービスにログインしていれば、自分が日常的に利用するすべてのサイトでパスワード認証なしにシームレスでアクセスできるというのが、シングルサインオンの究極的な目的である。
一般ユーザーにとって、OpenIDには次の2つのメリットがあると言われている
- 新規にユーザー登録する面倒なく、いろいろなサイトを利用できる
- ユーザー名/パスワードの組をたくさん管理しなくてもよくなる
ただし、mixiのOpenID紹介ページに掲載されているOpenID提携サイトのなかで、新規にユーザー登録することなくサービスを利用できるのは、前述したイベント開催支援ツール「ATND」くらいである(ただしATNDでもユーザー名の設定は必要)。たいていのOpenID対応サービスは、最低でもメールアドレス程度の個人情報は登録しなければならない。
OpenIDを利用する場合でも、通常とまったく変わらないユーザー登録の手続きが必要なサービスも多く見られる。例えば世界的なSNSサービス「MySpace」の日本語版では、Yahoo! JapanのOpenIDを利用してにログインすることができる。しかしそのためには、ほぼ通常の手続きでMySpaceにユーザー登録し、登録したMySpaceアカウントをYahoo! JapanのOpenIDと紐付けるという処理が必要になる。
余談だが、日本ではまだユーザーをつかめていないMySpaceが、ユーザー獲得のために「Yahoo! JapanのIDでログインできる」ことを宣伝してるという構図が、本国アメリカのYahoo!とMySpaceの状況と逆転してておもしろい。まあ日本では両者がともにソフトバンク系列だからこそできることなのだろうが。
