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インターネット見聞録

再び注目が集まるOpenID これからの展開をmixiの動きから読み解く


OpenIDからOpenSocialへ?

 OpenIDを利用する場合でも新規サービスへのユーザー登録が必要なケースが多いということになると、先ほど2つ挙げたうちの1つ目はメリットとしてそれほど強い理由にはならないことになる。では2つ目のほうもどうだろう? 要はあるサイトのIDで別のサイトにログインしたいかということだ。

 インターネットのウェブサービス間でシングルサインオンをしたい、という需要がもしそれほど高くないとしたら、OpenIDにはそれほど魅力はないということになってしまう。しかし、mixiの場合はこれからの展開も考慮し、OpenID対応はあくまで「mixi Platform」と謳っている。

 ここで注目されるのが、Googleが2007年11月に公開した「OpenSocial」というAPIだ。

 これは、SNS上の情報を外部アプリケーションから利用するためのAPIを共通化しようという試みで、SNSへの追加アプリケーションを作成しやすくなることが期待される。そして、mixiもまた2007年11月中という仕様公開からかなり早い段階で、OpenSocialへの賛同を表明している(プレスリリース)。

 そうなると今後の「mixi Platform」ではOpenSocial対応も当然ながら視野にはいってくるし、例えば前述したミクロダやATNDといったような単機能のアプリケーションがもしOpenSocialに対応してくれば、mixiの追加アプリケーションとしてシームレスに統合されることになる。また共通仕様なので、mixi用のOpenSocialアプリケーションは他のOpenSocial対応SNS(例えばMySpaceなども賛同している)にも対応できる。

 そういった意味で、mixiは他の国内ウェブサービスより一歩先駆けているようだ。今後の動向に注目したい。

 もうひとつ余談を。こう言ってしまうと元も子もないのだが、そもそもあるサービスのアカウントを別のサービスのアカウントと積極的に紐付けたいものだろうか? それがただログイン認証だけに使われる情報で、ほかのユーザーからは見えない情報だとしても、なんとなく心理的な抵抗はないだろうか。

 私たちがなにかのウェブサービスを使うとき、サービスやアカウントによって微妙に人格を使い分けてるということがある。同じブログサービスでもサブアカウントをいくつも取得して使い分けている人も多いだろう。これは感覚的な話なので、すべての人が同じとは言い切れないが、アカウントはサービスごとに別のものにしておきたいという人も多いのではないだろうか。

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モーリ・タロー(モーリ タロー)

フリーダムなIT系編集者・ライター
90年代半ばからIT系書籍編集者として『FreeBSD徹底入門』『ウェブログ入門』『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』などを手がける。
2008年に独立し、ソーシャルメディア、オープンソース関連を中心に執筆活動を行う。
2012年4月から、株式会社はてな シニア・エディター。

●hatena: http://www.hatena.ne.jp/mohri
●twitter: http://twitter.com/mohri
●Facebook: http://www.facebook.com/imkt5l

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MarkeZine(マーケジン)
2008/10/22 19:37 https://markezine.jp/article/detail/5729

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