公式サイトと勝手サイト、新サービスへの対応は?

昨年、理由は異なりながらも「勝手サイトが伸びる」で一致していたが、今年は「トラフィックは勝手サイトだが、売り上げは公式サイト」と3名が答えるという、ビジネス収益から分析する傾向がみられた。
草野氏は「ビジネスモデルがしっかりしている公式サイトが見直されるのではないか。収益の柱としての期待も込めて予測している」と述べ、「サイトにおける広告ビジネスが厳しい時期に差し掛かりつつある一方で、コンテンツの有料化に対するユーザーのハードルが下がり、有料課金モデルの市場が広がりつつある」と分析。こうした傾向を鑑みた上での期待感に票が集まった。
昨年と同様「コミック」に関心が集まり、すべての参加者が票を投じた。草野氏は「モバイルに限らず、誰もが親しめるコンテンツであるということでポテンシャルが高い。今後環境やコンテンツが充実すれば、いっそう加速するだろう」と述べ、同様の理由から「ゲーム」についても期待を寄せた。また「コミック」「ゲーム」以外のカテゴリについては、「着せ替え」「着うたフル」に票が入った。
水野氏は「着せ替え」の成長性について、「対応機種が増えてきていること」「開発までにコストがかかっていたものが、昨年の1/3~1/5程度に圧縮されており、開発スピードが速まっていること」「映画プロモーションなどに使われるようになって定着してきたこと」などをその理由として上げた。佐藤氏は「着うたフル」に1票を投じ、「モバイル内の検索が進み、欲しい曲を探しやすくなったなど、環境が整いつつあり、コンテンツを買うことに対して抵抗がなくなってきた」と分析した。
3名が「ユーザーの動向を見ながら」という見解を示した中で、3カ月以内に参入予定としたのは水野氏1人。「自社のコアターゲットである10~20代対象としてはウィジェットは厳しい」との見解を示しつつも、「その中でも使われやすいのは待ちキャラだろうという予測のもとに、新サービスを開始する」とコメント。
それを受けて、真田氏から「ウィジェットやiコンシェルが使える端末になることが、サービス普及のカギ。買い換えサイトはどうなるのか」という質問がなされ、神尾氏が「買い替えサイクルが伸びており、最も買い換えが頻繁な層でも2年ほどかかる。キャリアの販売モデルの失敗がコンテンツ業界にとって逆風になっている」と答え、新しいサービスの普及には端末側の普及が不可欠であることを指摘した。
