ビジネス面から見たアフィリエイトとの違い
さて、特定商取引法に基づく表示以外にも、ドロップシッピングとアフィリエイトの間には、いくつかの違いがあります。
項目 | DSセラー | アフィリエイター | |
---|---|---|---|
① | 在庫管理 | 不要 | 不要 |
② | 発送業務 | 不要 | 不要 |
③ | 価格設定 | 可能 | 不可能 |
④ | 利益率 | 高い | 低い |
⑤ | 事業性 | 高い | 低い |
⑥ | 顧客対応 | 必要 | 不要 |
⑦ | 特定商取引法に基づく表示 | 必要 | 不要 |
いくつかのポイントについて、少し補足しておきましょう。
①在庫管理、②発送業務
DSセラーもアフィリエイターも不要です。ドロップシッピングの場合、それらの管理はサプライヤーの仕事ですし、アフィリエイトの場合では、あくまでも広告という扱いですからね。
④利益率
ドロップシッピングの場合、価格決定権(第2回参照)にもとづいて販売価格をセラー自身が決定できるため、売り方がうまいセラーの場合、高い利益を得ることができます。利幅を自由に決められるというのは、ドロップシッピングならではの特徴でしょう。
⑤事業性
以下の2つの特徴から、ドロップシッピングは事業性が高いということができます。
- セラーの多くが販売主体となる。
- 販売主体であるため、会計上の「売上」を立てることができる。
「売上」とは、顧客により決済がされた時点で、仮想仕入額が「仕入」となり、販売した価格が「売上」となる、という意味です。アフィリエイトの場合は、あくまでも受け取る報酬は「手数料」ですからね。この点から言っても、事業性の違いは明白かと思います。
⑥顧客対応
セラーは販売主体である場合、顧客対応が必要です。とはいえ、実際に商品を仕入れて在庫を抱えているわけではないので、問い合わせがあっても、商品の説明に苦慮することがあるかもしれません。このような部分については、セラーとサプライヤー双方がコミュニケーションをとれるようなツールをDSPが提供していく形になるのではないかと思っています。ちなみに、SeesaaDSでは「メッセージボード」といって、「サプライヤー⇔セラー」がコミュニケーションをとることができるWebメールに近い機能を提供しています。
⑦特定商取引法に基づく表示
これは先ほど説明したとおり、ドロップシッピングにあって、アフィリエイトにないものです。
上記7つの項目で、アフィリエイトとの比較は網羅できていると思いますが、「根本的にアフィリエイトとドロップシッピングは違う!」ということを覚えておいていただければと思います。