日経BP社の「日経ネットマーケティング」とディーツー コミュニケーションズは、日本国内の4126社を対象に、2009年4月から5月にかけてアンケートを実施し、444社から回答を得た。
2009年度の広告費は前年度より1 割以上削減されるとみられており、製造業でより多くの広告費が削減される見込みである。しかし、モバイル広告費は「変わらない」もしくは「増やす」が回答企業全体の9割を占めている。
媒体別に見た広告費では、マス4媒体のうち、新聞と雑誌を「減らす」とした企業が4割を超えている。一方、デジタル広告のうち、PC広告は「減らす」が18.3%、「増やす」が21.0%と出入りが大きくなっている。モバイル広告については「減らす」が9.7%、「増やす」が13.1%となっており、「変わらない」もしくは「増やす」が回答企業全体の9割を占めた。
企業のモバイル常設サイト保有率は全体の26.4%で、BtoC企業では48.7%なのに対して、BtoB企業は7.7%と1割にも満たない。モバイル広告の出稿率で見ても、BtoC企業の24.4%に対して、BtoB企業は1.3%とほとんど出稿していないのが現状となっている。
では、企業はどんなサイトに広告を出稿しているのだろうか。現在の出稿サイトは「一般ポータル・検索サイト」が66.0%と最も多く、「SNS・ブログ・掲示板などのCGM」 「携帯キャリアの公式ポータル」が続いている。また、「現在出稿」より「今後出稿意向」の回答率が高いのは「商品・サービスの専門サイト」「アドネットワーク」「動画投稿共有サイト」となっており、広告出稿戦略を見直す企業も増えてきそうだ。
また、モバイル広告の効果指標はPC広告と同傾向だが、「CPA(顧客獲得単価)」「応募者者・会員登録者数」などを中心に販促的な効果指標がPC広告を上回っており、より販促効果が求められていることがわかった。
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