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MarkeZine Day 2026 Autumn

負ける勝負はしない、勝てる設計図をつくれ!ファミマ南雲氏の「成果を出す思考法とインサイト発掘術」

 2026年9月に開催された「MarkeZine Day 2026 Autumn」に、株式会社ファミリーマート エグゼクティブ・ディレクター(商品価値・MD改革)兼 2030プロジェクト室長の南雲克明氏が登壇。超満員だったセッションにて、即実践できる「成果を出す思考法」と、強いインサイトをビジネスへ接続させる方法論を事例も交えながら紹介した。同氏のマーケティング流儀が学べる内容である。

マーケターとして「必須の資質」と「差がつく要素」

 講演の前半パートでは、まず南雲氏が普段どのような思考でマーケティングをしているのかが明かされた。その大前提として、南雲氏が最初に強調したのが「マーケティングとは商売そのものであり、経営そのものである」ということだ。常識を疑い、非合理の先にこそ大きな繁盛と利益があるというのが同氏の基本姿勢。また、AIやデータ活用が当たり前になった現在、南雲氏自身もそれらを「使い倒している」と語る一方で、最終的な意思決定の拠り所は感性と主観だと言い切る。

なぐもさん
株式会社ファミリーマート エグゼクティブ・ディレクター(商品価値・MD改革)兼 2030プロジェクト室長 南雲克明氏

「その常識はそもそも誰が決めたんだ、と考えるようにしています。非効率・非合理の先にあるブルーオーシャンを、あえて探しに行くのです」

「AIもデータも使い倒していますが、最後に差を生むのはやはり感性と主観です。客観ではなく主観。競争をせず、同質化もせず、できるだけ独占できる市場を狙っていきたいと考えています」

 マーケターとして必須の資質(好奇心、数字への強さ、戦略的思考など)に加え、差がつく要素として南雲氏が挙げるのが「感性と主観」「常識を疑うクリティカル思考」「二律両立(一見矛盾する2つを両立させる力)」「やり切る力」だ。この4つは、後述する丸亀製麺・ファミリーマート双方の事例に通底するキーワードとなる。

南雲流、成果を出す3つの思考法

 この前提のもと、南雲氏は「成果を出すために何をするか」という問いに対する自身の思考を3段階で整理した。

 1つ目は、はじめに「約束(達成するGOALイメージと数字)」を握ることだ。成果とは約束された(した)結果である。経営との約束をどう握るか──ここから勝負は始まっている。業界・環境・他社との力関係・自社の強みと課題を深く理解した上で、「できるだけ高い数字を出す」といった曖昧な目標ではなく、目的・GOALイメージ・数値を明確に約束することが起点になる。

 2つ目は、勝てる勝負をすること、そのために勝てる設計図をつくること。南雲氏は「負ける勝負はしない」と言い、成果に必要な条件を事前に揃えることの重要性を説いた。

設計図のイメージ
設計図のイメージ

 具体的には、以下7つの視点で勝てる条件が揃っているかを点検するという。

  1. 約束した成果に必要な市場・顧客の大きさはあるか
  2. そのコンセプトはメディア・消費者を動かすインパクトがあるか
  3. 競合より相対的に優位か、消費者の想像を超えているか
  4. リソース(投資・時間・人など)は十分か
  5. 実施する時期は適切か
  6. 店舗・現場の実行力は整っているか
  7. 勝ち筋(繁盛している姿)は見えているか

 中でも南雲氏が重視するのが7つ目、「繁盛している姿がイメージできているか」だ。自分の頭の中で、これは売れるな、お客さんが並ぶなと、“成功している絵”が描ける施策は、大体成功する。逆にそこが途中で見えなくなってしまうときはうまくいかない。そんな実感があるという。

 3つ目は、「自分で決められる状態」と社内のムードをつくること。権限がなければ、自分の描いたストーリー通りに物事は進まない。加えて南雲氏は、社内の合意形成において「納得感」と「ワクワク感」を使い分ける必要があると語った。

「ロジックとデータで説明してほしいという左脳型の方もいれば、もっとワクワクすることはないのかと問いかけてくる右脳型の方もいます。特に現場で話すときはワクワク感、本部側には納得感を重視するというように、両方を使い分けています」

【南雲流】成果を出す3つの思考法

  1. はじめに「約束」(目的・GOALイメージ・数値)を明確に握る
  2. 勝てる勝負をする=勝てる設計図をつくる(7つの条件をチェック)
  3. 自分が決められる状態と、社内の納得感・ワクワク感をつくる

次のページ
南雲氏の「インサイト」の定義と捉え方

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2026/10/05 09:00 https://markezine.jp/article/detail/77668

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