“分析+実行=改善”という方程式
改善のためのアクションの定石は、
- 投資対効果の高い施策に対する投資を増やす
- 投資対効果の低い施策に対する投資を減らす
です。
それだけのことか、と思われるかもしれません。確かに読者のみなさんの多くは、分析結果に基づく投資の再分配は行われていると思います。しかし、ここまででとどまっているのではないでしょうか。
投資の再分配というアクションの後に、以下の3点に留意し実行しているかが、継続的に問題点を解決し、投資対効果を高めていくことができるかどうかの分かれ道です。
アクションの結果を分析し、評価する
アクションの結果を必ず分析し、そのアクションが適切であったのか、適切でなかった場合は何が問題であったのか評価する必要があります。その評価に基づき、次のアクションを検討、実施することが重要です。
アクション内容、判断基準、分析結果を蓄積する
問題点を解決し、投資対効果を高めるためには、過去に失敗した施策を繰り返さないことが重要です。そのために、アクション内容、そのアクションを実施した判断基準、分析結果、を蓄積し、過去の振り返りができるようにしておく必要があります。
ただし、この作業に長い時間や大掛かりな投資をしては投資対効果の観点からは本末転倒です。振り返ることができればよいため、メモ程度で十分です。
新たなチャンスを探る
投資対効果の低い施策をストップし、投資対効果の高い施策へ集中することを続けると、ぶつかる壁があります。それは投資する施策があまりに限定的になってしまうことです。例えば、リスティング広告で社名を含むワードのみに投資している、といったような状態です。この状態は投資対効果の面では理想的であるといえますが、反面新たなチャンスを見つけ出すことができません。
新たなチャンスを見つけ出すためには、それまで実施していない施策、できれば複数の施策に小額投資しテストマーケティングをすることが必要です。この投資はリスクを伴いますが、新たなチャンスが見つかる可能性があります。
今回は、「サイト訪問」プロセスにボトルネックがあるとわかった際にとるべきアクションについて説明しました。
次回は、サイト訪問プロセスの中でも特に重要度が高まっている検索エンジン(オーガニックサーチとリスティング広告)について、どのようにアクセス解析ツールを活用して効果を出すことができるか、具体的に説明したいと思います。