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ad:tech Tokyoレポート

CNNが示す新たなメディアの方向性と、Omnitureが牽引するデジタル戦略の最適化【ad:tech Tokyo 2009】

 日本で初の開催となった世界最大の広告カンファレンス「ad:tech Tokyo 2009」。2日目のキーノートでは、米大手ニュースネットワークであるCNNインターナショナルの副社長ニック・レン氏と、Omniture CEOのジャシュ・ジェイムズ氏がそれぞれ講演を行った。

双方向性、市民メディアの活用、CNNが示す新たなニュースメディアの方向性

 最初に登壇したニック・レン氏は、ソーシャルメディアの登場などで消費者によるメディアの利用方法が変化してきていると指摘。既存メディアは俊敏に変化しなければいけないとし、CNNでの近年の取り組みを紹介した。

 まず、1つ目の取り組みとして、世界最大のSNS「facebook」と提携して行ったバラク・オバマ米大統領就任式典のライブストリーミング事例を紹介した。これは、Liveプレイヤー(CNNのライブストリーミングチャネル)と、facebookのコメント機能を併せ持つ専用のUIを用意し、世界中のユーザーが生中継をWeb上で見ながらコメントし合ってもらうという視聴者参加型の取り組み。インターネット史上最高の130万同時アクセスを記録した。また、マイケル・ジャクソン氏の追悼式時にも同様の取り組みを実施し、facebookで733,000のコメントがあったという。

生中継を見ながら右カラムにコメントが表示される
見たいカメラアングルも自由に選択できる仕組みになっている
生中継を見ながら右カラムにコメントが表示される。見たいカメラアングルも自由に選択できる仕組みになっている

 また、「ハドソン川の飛行機墜落事故」の第一報をTwitterなどで一般市民が伝えた例を挙げ、「市民ジャーナリズムは昔からあるものだが、テクノロジーの発達によって世界中にブロードキャストできるようになり、コミュニティを形成できるようになった」とした。そして、市民ジャーナリストは訓練された専門家に置き換えられるものではないが、ニュースの意見に幅を持たせることができるとし、同社の投稿サイトiReportを紹介した。

 iReportは、誰でも投稿できるCNNの動画(ニュース)投稿サイト。CNNでは、iReportにアップロードされた中から価値があると判断した情報には、ジャーナリストが投稿者にコンタクトを取るなどして裏付けや追加取材を行い、実際にTV番組のニュース素材として利用している。既に、全世界で34,200人のiReporterが存在し、月に1,000本の投稿レポートを実際にCNNの番組内で採用しているという。

 こうした取り組みは、大きなニュースがあるとユーザー数が増加するが、まだまだ平均値には伸びしろがあるとし、今後のニュースメディアの可能性を示唆した。

iReport

「一兆のトランザクションのうち95%が最適化できていない」Omniture CEOが語るデータ活用による収益化

 2つ目のキーノートで登壇したOmniture CEO ジャシュ・ジェームス氏は、「データを活用したデジタル戦略の最適化」と題し、講演を行った。

日本での在住経験もあるジャシュ氏。冒頭は終始日本語で講演し、観客の心をつかんだ
日本での在住経験もあるジャシュ氏。冒頭は、終始日本語でスピーチを行い、観客の心をつかんだ

 Omnitureのトランザクションは四半期で一兆以上(毎秒250,000)。しかし、このうちの95%以上が最適化できていないトランザクションだという。ジャシュ氏はiPhoneを含むモバイル端末の発展などにより、世界が大きく変わってきていることを指摘。以前はデータ量自体が少なく、ユーザーごとにパーソナライズしてリアルタイムに最適な情報を提示することも難しかったが、現在ではさまざまなデータが生まれており、それを可能にする技術もある。「データが溜まるということは、その分だけユーザーのニーズを聞きだし、ビジネスに活用するチャンスが生まれているということ」「最適化できれば無駄な広告費を使わずに済む」と提言し、データ活用による最適化の重要性を強調した。また、Omnitureの製品は、「集客」「コンバージョン」「顧客維持」のオンラインマーケティングにおけるそれぞれの段階でデータの集積・活用をサポートできるとした。

モバイルやバーコードの読み取り、テレビなど、さまざまな形で降り注ぐデータを
うまく掬いあげ、活用することで収益に変わる
モバイルやバーコードの読み取り、テレビなど、さまざまな形で降り注ぐデータをうまく掬いあげ、活用することで収益に変わる

 セッション内では、Omniture製品を使ってデータを活用するユーザー企業の成功事例も紹介。例えば、アウトドアグッズ専門のECサイトbackcountry.comでは、アクセス解析の結果、ユーザーが、メールマガジン配信後にメール内のリンクではなく、メールのテーマに則したキーワードで検索し、サイトに流入していることが判明。各週のメールマガジンに合わせたキーワード選択/配信タイミングでリスティング広告を実施したところ、25%売り上げが向上したという。

 このような、先進的な取り組みを紹介しつつ、ジャシュ氏は、最後に「データを活用して、ユーザーにパーソナライズした体験を与えて欲しい」と会場内に訪れていた多くのマーケターに呼びかけ、セッションを締めくくった。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

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2009/09/11 19:00 https://markezine.jp/article/detail/8336

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