なぜ、新しいシステムが必要なのか? 広告主のメリットは?
検索連動型広告では、ユーザーが、そこに求めている情報があると「信頼」してクリックしてくれることが収益につながるため、検索エンジンの運営者は、飛び先のページも含めた広告のクオリティをたいへん気にかけている。
例えばYahoo!のライバルであるGoogleは、次のような改善を重ねている。
まず2005年8月、Googleは順位決定ロジックを品質スコアベースに変更した(そのしくみは長い間ブラックボックスであったが、先日、品質スコアを管理画面に表示することが決定)。また2006年からは、広告クリエイティブや過去のキーワードデータを基にしていた品質スコアをランディングページ(飛び先ページ)にまで拡張し、それらのページの専用クローラー(自動巡回ロボット)まで走らせるようになった。
新スポンサードサーチの導入も、つまるところGoogleと同様の動きだといえる。
通常、品質スコアの詳細はブラックボックスとされるため、広告主に不透明さを感じさせる場合が多い。また、キャンペーンの管理が難しいというデメリットもあるだろう。しかし、今回導入されるランキングシステムは、検索を行う消費者の信頼を得るために、非常に有効なしくみなのだ(Googleに押され気味な米国内ではさらにそうだろう)。
さて、新スポンサードサーチの仕様は、もはや「違うシステム」だといえるほど、現状のものと大きく異なる。実際のアップグレードが行われる前に、筆者らが米国でテストしているアカウントを利用して、新機能の詳細を解説しよう。