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第2回 テレビCM崩壊~マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0


ショッキングなタイトルで大増刷中の「テレビCM崩壊」の一部を紹介します。なお、監修の織田さんのHPで第1部をまるごとPDFで立ち読みできますので、こちらもどうぞ。「放送と通信の融合」への答えがここにあります。ぜひ書店でお確かめ下さい!

第一部◎問題

今日、少なくともマーケティング業界の講演会では、テレビ・ネットワークの広告モデルの崩壊が話題に上がらないことはない。「視聴者の細分化」や「テレビ・チャンネルの急増」、「主導権を持つ消費者」や「捕らえにくい18才―34才男性消費者層」、「インターネットの台頭」や「テレビCMの反逆者TiVo(HDD型レコーダーの代表的商品)」などの言葉を耳にしたことがある人も多いだろう。これらのすべては、つまるところテレビCMの終焉を唱っているのだ。

「広告業界に変革が起こっているのは確かだが、テレビCM自体が無くなってしまうわけではない」という熱弁も聞いたことがあるだろう。しかし逆に、広告会社のメディア局では「テレビCMは死んだ」という会話も聞こえてくる。

アメリカ広告機構(AAF)が最近発表した2004年度広告の動向に関する業界へのアンケート結果でも、相反する意見の存在がうかがえる。ほとんどの回答者が、TiVoなどによる新しいメディアスタイルの広告の成長が広告全体のあり方を変えるだろうと答えているが、懐疑的な見方をしている回答者もいた。この調査結果は、ふた通りの解釈ができる。

(1)マーケティング業界は、新メディアの登場を歓迎する層と、それに怯える層と二極化している。(2)そして、もっと悲観的な解釈だが、メディア・プランにテレビを入れておけば首になることはないと信じる人達がいまだに存在している。

言いかえれば、多くのマーケティング担当部長が、新メディアは知ってさえいればよいとしつつ、安全策としてのテレビCMに固執しているのである。これは大きな間違いだ。すぐに会社から摘み出されてしまうのが落ちだ。安全策に徹する彼らのこの姿勢そのものが、実は問題の根元なのである。

かつては私も、新メディア業界に話すときはテレビ CMの死を語り、旧態依然とするマーケターやメディアに講演する場合は保身の為に、テレビCMがすぐ消えてしまう事はないと力無く繰り返していた。

しかし、今こそ本音で語るべきだろう。テレビCM は、少なくとも現状の形では、すでに死んだ、あるいは死に行く運命にある、または、役割をすでに終えてしまったフォーマットなのだ。

もし、テレビCMがすぐに無くなるものではないと信じる人がいるなら、「すぐ」の定義をさらに突き詰めて考えてみるとよい。テレビCMが先に無くなるか、彼らが仕事を失うか、どちらが先かを賭けてもみるのもよいかもしれない。

かつて、白黒テレビがすぐ無くならないと信じていた人がいた。確かに全滅はしていない。Yahoo!オークションの骨董品コーナーを探せば、きっと今でも買えるだろう。

結論として言えることは、マーケティング・コミュニケーション業界が今や混乱を極めているということだ。広告主と広告会社との信頼関係は以前にも増して悪化し、取引契約も短期化している。広告代理店はとにかく短期的に売れるものを提供し、私のようなコンサルタントの悪口を書く。広告業界の代名詞であるマディソンアベニューは今や色あせ、かつてのような絶対的な影響力を持っていない。慣れているからという理由でマーケターがいつまでも執着しているテレビCM の年間契約も、すでに時代遅れのシステムだ。

ここまで読んで、もう広告業界を去ろうとか、マーケティングの仕事から離れようと考えているかもしれないが、深呼吸してリラックスして欲しい。心配はご無用だ。少々の時間とかなりの努力は要するが、新しいマーケティングを始めることはそんなに難しいことではない。ただし、新しい分野で生き抜くためには、自らの今までの成功体験を捨てることと、それなりの努力が不可欠だ。

だが、本当のことを言うと、今こそが広告ビジネスに携わる人間にとって最高の時代である。可能性は際限無く存在し、また、その可能性はあなたのためにある。ただし、その可能性を手にするためには、先入観、派閥、なわばり意識などといった概念を即座に捨て去らなければならない。変化を拒む事は無益であり、リスクを恐れない姿勢こそが新しい世界で成功を手に入れる鍵といえる。

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この記事の著者

Joseph Jaffe(ジョセフ ジェフ)

ニューマーケティング分野におけるコンサルタント、講演者として世界中を飛び回る。MSN、Google、Reuters、CNET Networks、ESPN、アメリカ広告業協会などをクライアントとする、jaffe, L.L.C.代表。これ以前には、広告会社TBWA\Chiat\Day、OMD USAなど...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/08/03 13:09 https://markezine.jp/article/detail/90

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