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プログラマーが語るマーケティングツール開発の日常

第4回 写真共有SNS「フォト蔵」開発の現場と裏事情(前編)


「最大容量」が明記されないそのナゾ

編集部
実際に開発がスタートしたのはいつだったのですか?
尾藤
おととしの年末ですね。確か。
編集部
β版リリースが2005年の3月でしたっけ。
尾藤
そうですね。正式リリースはいつだったかな。実はβ版の時は招待制だったんですよ。で、招待制をやめてユーザー登録制にしたところで正式リリースっていう形にしたんですよね。あ、2005年の9月ですね。正式リリース。
編集部
じゃあまだ10ヶ月くらいですね。
尾藤
そうですねえ。
編集部
ユーザーサポートみたいなのも、すべて尾藤さんがやってらっしゃるんですか?
尾藤
やっていましたけれど、ちょっと手が回らなくなってきて。昨日くらいから一人新しい人を入れました。
編集部
今までどんなサポート依頼が来ました?
尾藤
んー、そんなに大したものは来なかったですね。もともと、ぱっと見てイメージしやすいように作っているので、わかりにくいとか、そういうのってあまりありませんね。
編集部
あ、それでいくと私、一つ質問が。
尾藤
おお、なんですか?
編集部
あの、「フォト蔵」ってアップロードできる最大容量が明記されていないじゃないですか。「1万枚まで」とは書いてありますが。これは一体?なにがあってもどんなに大きくても1万枚までアップできるってことなんですか?
尾藤
ええ、そのとおりです(笑)。
編集部
1万枚って…。一体どういったいきさつでそうなったんですか?
尾藤
最初に「フォト蔵」で、「容量とかどうする」って考えたときに、「メガ」とか「ギガ」っていうのはやめよう!っていう風になったんです。
編集部
え、なんでですか?
尾藤
結局「メガ」・「ギガ」言われても、結局のところ何枚までアップできるのかわからないじゃないですか。僕達だってわからない。それだったら、容量で言わずに、枚数でいいじゃないかと。
編集部
おおーなるほど。そうそう、私ビックリしたのが、デスクトップ壁紙。アレそのままアップできたって言うのには驚きましたね。
尾藤
そう。できるんですよ。それでもって、小さい画像だろうが大きい画像だろうが、1枚は1枚。で、どうせだから1万枚にしてしまおうというワケなんです。
編集部
でも、すっごい動作軽いですよね。
尾藤
ええ、いろいろ頑張ってるんです。
編集部
その辺どのような工夫をされているのですか?
尾藤
まず、サーバは自社でやっているんですよ。ウノウのラボブログっていうのがありまして、サーバ構築の色々を書いているんですけれど、そこに苦労話が(笑)。他にはアプリケーション側で工夫していたり。
編集部
例えばどういった点ですか?
尾藤
例えばですね、「フォト蔵」のトップページを開くと「友達の日記一覧」とかが出るんですけれど、そのデータとか、キャッシュするようにしているんですよね。実は、ここの部分のデータを取ってくるのって結構処理が重いんですよ。だから、その部分をキャッシュすることで処理を軽くしているんです。マイページトップとかは一番アクセスが多いページなので、ほとんどのデータがいったんサーバ上でキャッシュされるような形にしています。だから、再読み込みしても重くならないんですね。
編集部
へええ。賢い。
尾藤
だから、単純にこう、サーバを増やせば速くなるって言うわけじゃないのですよ。「サーバーを増やしても大丈夫なように」プログラムを組んであげたり、キャッシュのシステムをつくったりとか。そういうものをアプリケーション側で色々とやってあげなくてはいけないんですね。
編集部
なるほど。なんだか面白いですね。アプリとスペックのバランスをとるって感じ。
尾藤
そうそう、そんな感じ。

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「貼る蔵」酒徳氏と「フォト蔵」

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/08/02 16:48 https://markezine.jp/article/detail/91

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