新たなリターンを生み出すワードを見つけ方
新たなリターンを生み出すワードを見つけ出すことは、別に未来を予測することではありません。市場に生まれた小さなニーズをいかにすばやく察知できるかが重要です。
新たなワードを見つけ出すためのアプローチは、1 通常チェックしていないワードを分析する 2 市場ニーズを時系列に把握する、の2つです。
1 通常チェックしていないワードを分析する
読者のみなさんの多くは、サイトを訪問する上位検索ワードや、各ワードでどの程度ユーザーがサイトに流入しているか把握していることでしょう。多くの場合、検索回数トップ50程度やリスティング広告に出稿しているワードを把握していると思います。
確かにこれらワードを把握することにより、リスティング広告の投資対効果や市場の大きなニーズは捉えることはできます。しかし、生まれたばかりのニーズを捉えることができません。生まれたばかりのニーズを競合他社に先んじて把握することにより、新たなリターンを生み出すことが可能となるのです。
生まれたばかりのニーズを把握するためには、検索回数のトップ50~300くらいを分析することが効果的です。読者のみなさんが想定していないニーズが見つかる可能性があります。
2 市場ニーズを時系列に把握する
データ分析の基本の一つは「比較」です。過去存在していないが、現在は存在しているニーズを見つけ出すことは、新たなリターンを生み出すことにつながります。
例えば3ヶ月なり半年なり、継続的に検索ワードを把握し時系列で比較することにより、3ヶ月前、半年前にはあまり検索されていないが、現時点ではある程度検索されているワードが見つかります。このようなワードは新たな市場ニーズが生まれているチャンスです。
ここで注意すべき点は、そのワードは市場全体のニーズとして高まっているのか、読者のみなさんのサイトへの流入が増えているだけか、適切に把握する必要がある、ということです。
前者の場合、追加の投資をすることにより新たなリターンを生むことができる可能性が高いですが、後者の場合は場合によってはそれほどリターンを生まないことがあります。
この点を見分けるために、Overtureが無償提供しているキーワードアドバイスツールを利用することが有効です。このツールを用いると、月間のキーワード検索回数や一般のユーザーが利用する検索キーワードの組み合わせを調査できるため、投資判断の参考になります。

この新たなニーズに基づきSEO対策やリスティング広告に投資し、場合によっては新しいコンテンツを追加することにより新たなリターンを生み出すことができます。
今回は、「サイト訪問」プロセスの中の、特に検索エンジン経由に焦点を絞って説明しました。次回は、ユーザーの一連のプロセスの中の「エントランスページ」がボトルネックである場合に、データをどのように読み、その結果をどのように改善に生かすことができるか、について書こうと思います。