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MarkeZine Day 2025 Retail

アイレップの現場担当者に聞く「アクセス大幅向上作戦」

誰のためのランディングページなのか?
コンバージョンへ導くために必要な視点

ユーザーにイメージを与えよう

 金利や限度額などは、他社と比較させる訴求ポイントの1つにはなるが、その数値が概算で記されていることから、初心者ユーザーがその利便性を即座に推し量ることは難しい。また前述した通り、初心者ユーザーは「キャッシング利用後の自分」など、様々な懸念を抱いていることが想定される。そこでユーザーにとって自社のサービスが、いかに有益なものであるかを実感してもらえるシミュレーションコンテンツをお勧めする。

 例えば、個々人の必要な金額や条件などを記入すると、その内容に沿ってカスタムされた借り入れプランや返済のシミュレーションが表示されるもの、契約に至るまでのステップ、提携しているATMなどの分かりやすい記載、さらには、PIP(Person in Presentation)【注】を用いた商品説明コンテンツなどがある。また、バチャールに来店体験できるようなシミュレーション動画を設けるなど、よりユーザーへのサービス利用のイメージをうたうものが最近、大手企業をはじめとしたキャッシング系ランディングページでも増えている。

 こういったコンテンツは、ユーザーがサービス利用の一連の流れをイメージすることで借り入れへの不安を払拭でき、安心して成約ボタンに踏み切るアシストツールとなるのだ。つまり、金利や限度額などの先にある自社の優位性を、より明確にユーザーに想起させるシミュレーション提供や明快な説明を行うことで、初心者ユーザーの心にもしっかりとアプローチできると考えられる。

 実際に「キャッシング」企業のランディングページでも、「メリット訴求」「企業の顔」「申し込むボタン」のみで形成されていたものが、シミュレーションコンテンツを盛り込んだランディングページへと切り替えられるなどの動きもみられる。こうした傾向から、一定の効果は期待できるのではないだろうか。「お金を借りる」というデリケートなサービスだからこそ、初めて利用を検討するユーザーは相手への信頼を注視し、「安心感」や商品の「透明性」を問う。そのようなユーザーへは、まず信頼を獲得するコミュニケーションを図る努力が必要だ。その手法として、シミュレーションや動画は取り入れやすいだろう。

 以上のように、ランディングページは自社のメリット訴求だけではなく、重要なのは「誰のためのランディングページか」であり、いかにユーザーの立場になって考えられた導線やコンテンツを組み込むかがポイントなのだ。この点を深く意識して構成することが、結果として他社よりもユーザーの心と記憶に届き、コンバージョンへ結びつけられるランディングページとなるのではないだろうか。

【注】

PIP(Person in Presentation):人物動画とFlashを融合させたコンテンツで、グラフなどを使用しながら、人物によるプレゼンテーションが可能な手法。

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この記事の著者

鈴木 有香(スズキ ユカ)

株式会社アイレップ サービスマネジメント本部 LPOコンサルティンググループ所属
大学卒業後、アパレル商社にて企画職を担当。テキスタイル商品の開発、展示会企画を行う。その後、制作会社にて大手クライアントを中心にWEBデザインを担当。「マーケティング×デザイン」を追及すべく、2009年アイレップへ入社。LPOを中心に、...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/02/05 11:00 https://markezine.jp/article/detail/9252

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