リスクを織り込み広告代理店に“依存しない”ツールを選べ
広告効果の改善を突き詰めていく中で、鍵になってくるのは「広告代理店の担当者と綿密な協力関係を築く」ことである。
広告主が改善方針を”リード”する一方で、広告代理店はクリエイティブのA/Bテストを積極的に提案してくれたり、お得な空き枠情報をタイムリーに伝えてくれたり、最新の成功事例を共有してくれたりなど、広告代理店ならではの強みを活かして、広告主に足りない部分を補ってくれる。広告代理店担当者とこのような関係が築ければ、順調に成果を上げることは難しくない。
ところが、理想的な関係は長くは維持できない。異動の可能性もあるし、キャリアアップで転職していくかもしれない。特に人材が流動的なネット広告業界では、筆者の経験からすると、よい関係が保てるとしてもだいたい1~2年ほどではないだろうか。
そのリスクを織り込んでおくのなら、長年にわたって特定の広告代理店・担当者と取引を続けることを前提とした体制を作るのはあまり賢明ではない。つまり、いつ担当者が変更になっても、果てはメインの広告代理店が切り替わっても、極力影響が少ないような備えをしておくべきだ。そう考えていくと、広告効果測定ツールと広告代理店をセットにせず、広告主側に計測環境を整え、広告代理店から独立させて管理・運用していくのがよいだろう。
その点、WebAntennaは複数広告代理店の管理機能を備えているため、あくまで“管理者”となるのは広告主。広告主が広告代理店の担当領域ごとにデータ閲覧・広告運用の権限を切り分けて与えることができるようになっている。「WebAntennaは広告主のためのツールですが、エクストラネットとして広告代理店担当者が一部の機能を自由に使えるように設計しています」とビービット取締役の中島克彦氏(写真右)は語る。
広告主を中心に作られているため、メインの広告代理店を変えることがあったとしても、ツールを変える必要がない。また、広告出稿の成果実績を広告代理店別にまとめることができるため、効果的な提案をしてくれた広告代理店はどこだったか、あるいは出稿後のチューニングで成果を上げているところはどこかと、比較・検討する役にも立つだろう。
複数代理店管理機能で運用負荷を減らす
そのほか、冒頭でも触れたがツールを入れたことで逆に手間が増えてしまったという事態は避けたい。そうした観点から見ても、WebAntennaでの操作・閲覧の権限を広告代理店別に設定できるのは強みだ。「パラメータ発行の手間が面倒」という悩みに対しては広告代理店に業務を丸ごと切り出して任せられ、広告出稿状況のデータを広告代理店とリアルタイムに共有して効果改善のためのチューニングを促せるツール環境が整っている。
また、長期的な広告運用を考えた場合、出稿する広告のネーミングルールを決めて運用している企業も多いと思う。そうした場合、1人しか居なかった担当者が異動・退職してしまった時や、運用が長期にわたる中で徐々にルールが複雑化してきた時など、運用ルールが破綻することも十分に考えられる。
WebAntennaはそうした点でも、運用を続ける中で発生するトラブルを減らしている。具体的には、広告出稿先の媒体名と広告枠についてのマスタをWebAntenna自体が持っているため、広告の設定作業をする場面ではマスタから選ぶだけでよいのだ。
一定のルールに則っているため、後から誰が見ても判別できるし、条件を入れて検索して実績を分析しやすくもなっている。ネーミングの運用ルールなどを広告代理店と共有する必要すらないから、広告代理店を切り替えても広告出稿に必要な一連の業務をすぐに切り出せるといったメリットもある。
【参考情報】
長期運用の視点からも「広告主にとって使い勝手のよいツール」を実現している広告効果測定システム『WebAntenna』の詳細は、ビービット社サイトに掲載されています。興味のある方はぜひご覧ください。