ツール導入が仇になっていないか?
広告効果を改善していくためには、広告代理店“任せ”から広告代理店を“リード”する関係に変える必要があると解説したが(詳細:広告の費用対効果を改善する第一歩は広告代理店“任せ”からの卒業)、リスティング、アフィリエイト、純広告と一定の規模で広告を展開している企業の場合、広告代理店に薦められて既に広告効果測定ツールを導入しているところも多いだろう。だが、広告効果測定ツールを導入して以来、次の課題に直面してしまってはいないだろうか。
- 広告代理店の切り替えを検討しているが、今の広告代理店と効果測定ツールがセットになっている。ツールごと切り替えなくてはならないから、広告代理店の切り替えがしづらくなってしまった。
- 広告効果の識別用にパラメーター(管理者が設定する任意の数字)を付けるようにしているが、管理者権限でないと発行できない。しかし、管理者権限を広告代理店に使わせると、ほかの広告代理店経由の出稿状況などの情報がすべて見えてしまうなど、権限が大き過ぎる。発行する作業を切り出せず結局自分でやるしかなくなっている。
- 権限が大きいから管理画面のID/PASSは渡せない。結局、こちらで日次・週次のレポートを作って広告代理店ごとにに実績を報告するはめになった。レポート作成・連絡の手間が増えてしまった。
- 広告運用ルールを決めてネーミングのルールも徹底したが、運用を続けるうちに複雑化し過ぎてしまった。広告代理店を変えるたび、担当者が変わるたびに教える手間が大変だ。
一方、自社で導入しているアクセス解析ツールの機能を利用して、広告効果を測定している企業も多いだろう。このケースの場合は、広告効果測定における広告代理店への依存度は少ないが管理者権限をどこまで渡せばよいのか、ID/PASSの発行ができないなどの課題は一緒だ。
いずれにせよ、ツール導入後にこれらのような運用上の課題が発生してしまっている企業も多いと聞くが、広告を出稿する側の業務事情を踏まえた「広告主にとって使い勝手の良いツール」として設計されていれば問題は起こらなかったはず。
そこで、このような悩みを感じているWebマーケティング担当者に、管理画面上の使い勝手の良さだけではなく、運用業務の中での使い勝手の良さにも配慮してつくられているビービットが提供する、「WebAntenna(ウェブアンテナ)」を紹介していこう。
【参考情報】
「広告主にとって使い勝手のよいツール」という設計思想から生まれた広告効果測定システム『WebAntenna』の詳細はビービット社サイトに掲載されています。興味のある方はぜひご覧ください。
リスクを織り込み広告代理店に“依存しない”ツールを選べ
広告効果の改善を突き詰めていく中で、鍵になってくるのは「広告代理店の担当者と綿密な協力関係を築く」ことである。
広告主が改善方針を”リード”する一方で、広告代理店はクリエイティブのA/Bテストを積極的に提案してくれたり、お得な空き枠情報をタイムリーに伝えてくれたり、最新の成功事例を共有してくれたりなど、広告代理店ならではの強みを活かして、広告主に足りない部分を補ってくれる。広告代理店担当者とこのような関係が築ければ、順調に成果を上げることは難しくない。
ところが、理想的な関係は長くは維持できない。異動の可能性もあるし、キャリアアップで転職していくかもしれない。特に人材が流動的なネット広告業界では、筆者の経験からすると、よい関係が保てるとしてもだいたい1~2年ほどではないだろうか。
そのリスクを織り込んでおくのなら、長年にわたって特定の広告代理店・担当者と取引を続けることを前提とした体制を作るのはあまり賢明ではない。つまり、いつ担当者が変更になっても、果てはメインの広告代理店が切り替わっても、極力影響が少ないような備えをしておくべきだ。そう考えていくと、広告効果測定ツールと広告代理店をセットにせず、広告主側に計測環境を整え、広告代理店から独立させて管理・運用していくのがよいだろう。
その点、WebAntennaは複数広告代理店の管理機能を備えているため、あくまで“管理者”となるのは広告主。広告主が広告代理店の担当領域ごとにデータ閲覧・広告運用の権限を切り分けて与えることができるようになっている。「WebAntennaは広告主のためのツールですが、エクストラネットとして広告代理店担当者が一部の機能を自由に使えるように設計しています」とビービット取締役の中島克彦氏(写真右)は語る。
広告主を中心に作られているため、メインの広告代理店を変えることがあったとしても、ツールを変える必要がない。また、広告出稿の成果実績を広告代理店別にまとめることができるため、効果的な提案をしてくれた広告代理店はどこだったか、あるいは出稿後のチューニングで成果を上げているところはどこかと、比較・検討する役にも立つだろう。
複数代理店管理機能で運用負荷を減らす
そのほか、冒頭でも触れたがツールを入れたことで逆に手間が増えてしまったという事態は避けたい。そうした観点から見ても、WebAntennaでの操作・閲覧の権限を広告代理店別に設定できるのは強みだ。「パラメータ発行の手間が面倒」という悩みに対しては広告代理店に業務を丸ごと切り出して任せられ、広告出稿状況のデータを広告代理店とリアルタイムに共有して効果改善のためのチューニングを促せるツール環境が整っている。
また、長期的な広告運用を考えた場合、出稿する広告のネーミングルールを決めて運用している企業も多いと思う。そうした場合、1人しか居なかった担当者が異動・退職してしまった時や、運用が長期にわたる中で徐々にルールが複雑化してきた時など、運用ルールが破綻することも十分に考えられる。
WebAntennaはそうした点でも、運用を続ける中で発生するトラブルを減らしている。具体的には、広告出稿先の媒体名と広告枠についてのマスタをWebAntenna自体が持っているため、広告の設定作業をする場面ではマスタから選ぶだけでよいのだ。
一定のルールに則っているため、後から誰が見ても判別できるし、条件を入れて検索して実績を分析しやすくもなっている。ネーミングの運用ルールなどを広告代理店と共有する必要すらないから、広告代理店を切り替えても広告出稿に必要な一連の業務をすぐに切り出せるといったメリットもある。
【参考情報】
長期運用の視点からも「広告主にとって使い勝手のよいツール」を実現している広告効果測定システム『WebAntenna』の詳細は、ビービット社サイトに掲載されています。興味のある方はぜひご覧ください。
運用負荷が減った分、“改善業務”に注力を
毎月の出稿状況を経営陣や事業責任者に報告することもマーケティング担当者にとっては重要な業務だが、社内での評価を上げていくためには、やはり広告効果を上げて行かなくてはならない。広告効果測定ツールを利用し、広告運用の負荷を減らせる分、チューニングに力を割いてほしいというのがビービットの考えだ。
「WebAntennaは、時間がない担当者でもPDCAを回せるようにすることを目的としたツールです。今後もユーザー志向のマーケティングを実践していきたいと考える広告主のお手伝いをしていきたいと考えています」(中島氏)
消費者ニーズをつかんで、どのような対策を打っていけば広告効果を改善できるかについては、昨年開催されたMarkeZine Day 2009のセミナーレポートなどを参考にしてもらいたい(詳細:PDCAが回らないのはなぜ? 間違いだらけの運用改善を正す【MarkeZine Day 2009】)。また、施策を考える上で役立つ機能やいざ手を動かそうとした際に感じる使い勝手の良さもWebAntennaの特徴なので、現状分析に使っているアクセス解析ツールや広告効果測定ツールに満足していない方にとっても魅力に感じてもらえるはずだ。
広告効果測定をより高度に行い、Webマーケティングを改善する。そのために入れたはずの広告効果測定ツールによって逆に広告代理店に縛られてしまったり、ツールに振り回されて業務負荷が増えてしまっては本末転倒。そんな意外と陥りがちな罠にはまってはいないだろうか。ここまでに取り上げてきた課題に対して身に覚えがあるようなら、これを機会にツール乗り換えも検討してみてはいかがだろう。
【参考情報】
ユーザー志向のマーケティングを実現する広告効果測定システム『WebAntenna』の詳細は、ビービット社サイトに掲載されています。興味のある方はぜひご覧ください。