ショート動画プラットフォーム「TikTok」は2026年10月27日、シンガポールにおいてアジア太平洋(APAC)地域のメディアを対象としたブランドセーフティに関する説明会を開催した。

同説明会は、APACのブランド、広告会社、パートナー企業を対象にTikTokのブランドセーフティと広告の未来への責任を公開した「APAC Responsible Media Forum 2026」の開催に合わせて実施された。TikTokがユーザー保護やコンテンツ審査といったプラットフォームの健全性維持と、広告主のブランド価値毀損を防ぐための保護策をどのように運用しているか、取り組みとデータが説明された。
Platform Safety & Responsibility(プラットフォームの安全と責任)
プラットフォームの安全性に関しては「ポリシー策定とコントロール」「テクノロジーと人によるモデレーション」「地域特性への適合」という3つのアプローチが示された。グローバルで4万人以上の専門チームを配置し、コンテンツ審査や未成年保護、生成AI対応を進めている。
- 自動化と事前検知によるモデレーション:2026年第2四半期のデータとして、違反コンテンツの99.5%を通報前に検知して削除。年間を通して全体の97.4%以上を自動化システムで削除したと発表。全コンテンツの1%未満にあたる1億8,800万本超の動画を削除した。
- AI生成コンテンツ(AIGC)へのラベリング:実在人物を模したAI生成コンテンツのラベル表示を義務化した。加えて、C2PA(Coalition for Content Provenance and Authenticity)規格に準拠した電子認証シグナルを導入し、13億本以上の動画にラベルを付与。AI生成コンテンツをユーザーが識別できる環境を整備した。
- 青少年の利用環境における制限:13歳以上の利用を前提とし、16歳未満のアカウントは初期設定で非公開に制限するとともに、年齢に応じた機能制限やペアレンタルコントロールなどの安全機能を設計。1日60分のスクリーンタイム制限を自動適用し、利用継続には能動的なパスコード入力を求める仕様を採用している。
Brand Protection(ブランド保護)
広告主向けのブランド保護については、「オーセンティシティ(真正性・本物らしさ)」をキーワードとして、単一のコンテンツの安全性・適合性や隣接制御にとどまらず、クリエイター連携、TikTok Shop、知財保護までを包含する構造への移行が説明された。
- 事前除外と第三者機関による事後検証:配信前設定(プレキャンペーン)では16のカテゴリーから自社基準に合わないコンテンツやプロファイルを除外可能。配信後は第三者測定機関(Third-Party Measurement)による安全性・適合性率のレポートを提供している。
- 知的財産およびTikTok Shopの保護機能:「TikTok Real」により、正規リセラーの承認や不審なショップアカウントの確認・排除を実施。「IP Protection Center」を通じて、ブランドが侵害申し立てを追跡・管理できるセルフサービス体制を運用する。
- クリエイター適合性の審査:フォロワー規模にとどまらず、ブランド価値との適合性(スータビリティ)と関連性(レレバンス)を軸とした選定フレームワークを提示する。
- AI生成コンテンツの透明性:モデレーションシステムにC2PA技術を統合すると同時に、クリエイティブ制作支援ソリューション「TikTok Symphony」において、AI生成ラベルや不可視のウォーターマーク(電子透かし)を自動付与。コンテンツの信頼性を向上させ、マーケティングの効果向上へとつなげる。
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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)
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