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企業で使える無料Twitter情報収集ツールのまとめ
― 明日から無料でできるTwitter分析・効果測定メソッド(前編)


3. アクセス解析情報の取得方法とおススメツール

 Twitterからの流入、そしてコンバージョンを計測するために、まずはTwitterの特徴を確認してみましょう。

  • 特徴1:URLには短縮URLが使われている
  • 特徴2:発言がRTされることによって広まっていく
  • 特徴3:さまざまなツールでTwitterにアクセス可能

 この3つの特徴をアクセス解析の視点からとらえ直すと、次のようになります。

  • 特徴1:短縮URLのリファラーはTwitterではなく短縮URLサービスのURLになる
  • 特徴2:リンクがさまざまなところから貼られるため、リンクURLをコントロールできない
  • 特徴3:ローカルツールを利用していると、リファラーがない場合もある

 このように、通常のWebサイトや検索エンジンからのリンクと比較して計測が難しいのです。

どのように効果を測定すればよいか?

 基本は、リファラーは精度が低いため指標にしないことです。

 広告パラメータ付きのURLを作成し、短縮URLサービスで短くしたURLをTweet時に利用することによって、効果測定を行います。具体的な作業としては、URLの後ろに「パラメータ」をつけ、計測はアクセス解析ツールで行います。

http://d.hatena.ne.jp/ryuka01/ ⇒ http://d.hatena.ne.jp/ryuka01?cd=twitter01

 Google Analyticsの場合は、「URL生成ツール」を使って広告計測用のURLを作成できます。

Google Analytics URL生成ツール
Google Analytics URL生成ツール
生成されるURLの例

http://d.hatena.ne.jp/ryuka01/?utm_source=Twitter&utm_medium=%E3%83%86%E3%82%
AD%E3%82%B9%E3%83%88&utm_campaign=Twitter%E3%81%8B%E3%82%89%E3%83%
96%E3%83%AD%E3%82%B0TOP%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%B5%81%E5%85%A5

 作成したURLは、

  1. 長い(Twitterの1発言は140文字まで)
  2. 広告コードが付いているとインターネットに詳しい人には分かる

 ため、短縮URLサービスを使ってURLを短くします。

 Twitterで人気の短縮URLサービス「Bit.ly」は、解析機能もついているためオススメです。例えば、先ほどの長いURLは「http://bit.ly/9AGHLO」に短縮されます。

 広告コードのURLがあればすべて解決するかというと、そういうわけでもありません。なぜなら、すべてのリンクは広告コード付きのURLにならないからです。次の表をご覧ください。

  自アカウント 他アカウント 流入分析 コンバージョン分析
自分が発行した短縮URL(広告コード付き) 広告コードで判別 広告コードで判別 アクセス解析ツール or 短縮URLサービス アクセス解析ツール
他人が発行した短縮URL(広告コード無し) 利用しない 短縮URLサービス 短縮URLサービス 分析不可
他人が発行した通常URL(広告コード無し) 利用しない 判別不可 判別不可 判別不可

 1番左の列が発行されるURLの種類。その隣2つが、自アカウントと他アカウントでの判別方法。そして最後の2列が、流入とコンバージョンをとれるツールを表しています。

自分が発行した短縮URLの情報を見るには?

 「自分が発行した短縮URL(広告コード付き)」の行が、これまで紹介してきた内容です。流入だけを見るのであれば、「Bit.ly」を使うことで、日別のクリック数やどのようなコメントと共に言及されたかを見ることが可能です。広告コードからの流入だけではなくコンバージョンも見たい場合は、アクセス解析ツールのデータを使いましょう。

Bit.lyのクリックレポート画面
Bit.lyのクリックレポート画面

他人が発行した短縮URLの情報を見るには?

 次に、「他人が発行した短縮URL(広告コード無し)」の行を見てみましょう。他人が発行した短縮URLなので、自アカウントでは基本的に使うことはないと思います(他の人の発言を自アカウントでRTすれば、その限りではありません)。

 では、他の人が作成した短縮URLをどのように測定するか? アクセス解析機能付きの短縮URLを使っている場合は、その情報を閲覧してみましょう。前述の「Bit.ly」であれば、URLの後ろに「+」をつけることで、解析結果を見ることができます。

 他にも「Cli.gs」などの短縮URLサービスも、アクセス解析機能を搭載しています。しかし、アクセス解析機能が付いていない短縮URLサービスを利用されてリンクされている場合は、計測することができません。

他人が発行した通常URL(広告コード無し)の情報を見るには?

 最後の行の「他人が発行した通常URL(広告コード無し)」に関しても、自アカウントで使うことは少ないと思いますが、他人が発行して利用することは多々あります。こちらも「広告コードがついていない」「短縮URLを使っていない」ため計測を行うことができません。

 残念ながら、このようにTwitterからの流入を完全に図ることはできません。実数を追いかけるよりも、URLごとの流入数を相対的に考え「この告知よりこっちの告知の方がより人気だった」という考えのもとに利用するほうがよいでしょう。

 後編では、今まで紹介してきたような情報をどのように分析していくべきかを、次のように分類しながらそれぞれ紹介していきます。

  • 自社アカウント分析
  • 自社ブランディング分析
  • 自社キャンペーン分析
  • 競合分析
  • 関連ワード分析
  • 発言者分析

 また、Twitter分析における現状の課題と今後についても言及します。ご期待ください。

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この記事の著者

小川 卓(オガワ タク)

ウェブアナリストとして、マイクロソフト、ウェブマネー、リクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパンで勤務。2015年にフリーランスとなり、UNCOVER TRUTHのCAO(Chief Analytics Officer)に就任。フリーランスでは、コンサルティング、勉強会、執筆などで活躍している。主な著書は『...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/05/17 11:44 https://markezine.jp/article/detail/10148

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