リンク元が分からない仕組みになっているだけではない。「ime.nu/~(自サイトのページのアドレス)」は、「自サイトのページのアドレス」とはまったく違うものであるから、2ちゃんねるのリンクはSEOとしてまったく有効にならないということになるのである。よって、自サイトのURLを書き込んでも無駄である。
さらには、どこかの誰かが我々のサイト・ページへのリンクを張った場合などは、「ttp://~(サイト・ページのアドレス)」といったいわゆる「h抜き」のリンク張り習慣も浸透しており、専用ブラウザなどではクリックしてリンク先に飛ぶことはできても、ime.nu同様にSEO的にはリンク元として役に立たなくなっている。
ということで、2ちゃんねるのURL書き込みは、リンクをクリックするユーザーの導入はできても、SEOとしては効果がない。これが結論である。
他の掲示板やブログのコメントなど
他人様の掲示板に行ってURLを書き逃げする行為は、もはや完全なるスパムであり、推奨できるものではない。ブログのコメントでも同様である。なお、完璧ではないが検索エンジン側も対策をしており、こういった掲示板やブログコメントで書かれたURLは、スパムサイトとしてブラックリストに載り、リンク先のサイト自体が再起不能に陥る可能性があることも肝に銘じておくべきだろう。
逆に掲示板のオーナーなどは、特に外国からの大量のスパム書き込みを放置していると、スパムサイトへのリンク元と認定されて、インデックス削除などの巻き添えを食らう可能性もあるので、日本語を含まない投稿を拒否するような、改造掲示板スクリプトへの切り替えを行うなどの手当てをしておいた方がいいだろう。
一方、2ちゃんねる以外の一般の掲示板やブログでは、書き込み先がインデックスされるならばSEOとして有効であることは間違いない。けれども他人の家に土足で上がるようなマナー違反は、慎むことを願うのみである。
ミクシィ(mixi)やマイスペース(MySpace)などのSNSはどうか
次にミクシィ(mixi)やマイスペース(MySpace)などのSNSの場合はどうだろうか。これはもっと簡単に説明できる。というのも、SNSの日記やコミュニティを見るにはIDとパスワードが必要である。だが検索エンジンのロボットはIDとパスワードを持っていない。よってSNSでのURL書き込みはインデックスされることはなく、したがってSEOとして無効である。
ところで、マイクロソフトのLiveサーチはおもしろい現象を示している。Liveサーチで「 site:mixi.jp」と検索してみよう。

すると下記のような表示がでる。

まるでミクシィのコミュニティを覗いてインデックスしてかのようだ。しかし個々のコミュニティへのリンクとはなっているものの、キャッシュがなく、中に入り込んだインデックスとはなっていない。おそらくミクシィのコミュニティへのリンクがLiveサーチのロボットに認識され、それをたどっただけなのだろう。
またSNS以外で、他の認証をともなうページでのURL書き込みはどうだろうか。この場合もSNS同様に、IDやパスワードを必要とする認証をともなうページでのURL書き込みは、SEOとしては有効とはなり得ない。ロボットが入れない、インデックスできないからである。
さて、冒頭の疑問に対する答えをまとめよう。2ちゃんねるやミクシィなどに自サイトのURLを書き込んでも、2ちゃんねるではURLが書き換えられ、ミクシィではページが検索エンジンにインデックスされない。よってリンク元としてのSEOの効果を期待することはできないのである。