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刺さらなければ広告じゃない! WebマーケッターのためのDirect Marketing講座

デジタル×アナログが生み出すマーケティングの新アプローチとは?

DRMの二つのステップ

 ここから、連動広告の可能性を、DRM的な別視点で考えることもできます。DRMにおいて最終的なconversionに至る経緯には「1step型」と「2step型」の二種類があります。前者はひとつまたは少数の商品(サービス)を訴求しその広告や案内のみでオファーを出させる手法で、当然、情報の「鮮度」と「押し」が重要になってきます。「期間限定」「今すぐお申し込みください」的な強い表現が必須なのはそのためです。また、商品そのものも日常品よりも嗜好品が適しています。

 それに対し、後者は保存型の情報アーカイブ(カタログやクーポン)を提供し、ニーズが起こったときに商品(サービス)をアタッチさせる手法です。ひと昔前には「メール・オーダー」と呼ばれていたもので、商品の鮮度よりも情報をいかにキープしてもらうかが大きなポイントになります。フリーペーパーや雑誌的なアプローチを採用し、情報入手媒体として認知されるための大盤振る舞い戦術が行われているのもそのためです。

 また、ポイント制度などの導入により、このメディアを活用すること自体を習慣化させ、同時にインセンティブで購入(申し込み)モチベーションを増大させることも可能です。ということで、デジタルとアナログのシナジーを作りやすいのは、もちろんこの「2step型」になります。

 「続きはネットで」的アプローチのほとんどが、Webサイト上で商品情報提供+キャンペーン用ギミックで構成されていることからもおわかりいただけるでしょう。この多様化した消費ニーズの中で最終的にconversionに落とし込むためには、従来の「1step型」ではConsumerは動かなくなってしまったのかもしれません。

 下図は「1step型」の広告におけるフローとユーザー心理です。前ページの図は、そのSearch EngineとLanding Pageの部分を「カタログ提供と活用」というひとつのステップに置き換えて考えれば、「2step型」広告の例として見ることができます。この二つの流れを比べてみてください。

1step型広告のフローとユーザー心理の増幅

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もうひとつのシナジーの意義を考えてみよう

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この記事の著者

杉山 実(スギヤマ ミノル)

株式会社 電通ワンダーマン インタラクティブマーケティング部 シニアプロデューサー。Reader‘s Digestを皮切りに外資系代理店、大手出版社で広告制作とダイレクトマーケティング、企画・編集を担当。コンテンツビジネスのJVなどを多数手掛け、マーケティングとデジタル・ソリューションの間を行き来する。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/04/26 09:00 https://markezine.jp/article/detail/1075

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