サーチとソーシャルメディアを効果的に連動させるためのポイント
では、サーチマーケティングとソーシャルメディアマーケティングを効果的に連動するためのポイントを、プロセス順に紹介していきましょう。
ソーシャルメディア活動の目的設定
ブランドや商品の認知度向上、イメージ向上、カスタマーサービスなどいろいろな目的がありますが、前述のリンクビルディングとしての効果や、最適化したデジタルコンテンツで上位にランクするという、サーチマーケティングとしての利用目的を忘れないようにしましょう。
利用するソーシャルメディアの選定
利用するソーシャルサービスを決めます。会話調査で商品の使い方が話題にのぼっていると分かれば、ブログやWebサイトで説明するよりも動画の方が分かりやすいでしょう。SNSでも、対象市場によって人気のサイトが違う場合があります。利用するソーシャルメディアを目的に合わせて選びます。
キーワードの共有
ソーシャルメディアの活用法で述べたように、サーチマーケティングとソーシャルメディアマーケティングの担当者間で、利用するキーワードを共有する必要があります。さらに、ソーシャルメディアマーケティングの会話調査で得た結果をサーチマーケティングの担当者と共有する事も重要です。
Webページとソーシャルメディア上コンテンツの最適化
SEO用のキーワード、ソーシャル活動の目的、ソーシャルメディアマーケティングで得た会話調査の結果を基に、利用するそれぞれのソーシャルメディアで使うコンテンツを作成し、最適化します。ソーシャルメディアからリンクを張るWebページも最適化します。
効果の測定
ソーシャルメディア用の効果測定ツール、Webマスターツール、Web解析ツールなどを使って、サーチマーケティングとソーシャルメディアマーケティングを統合してプロジェクトの効果を測定します。測定結果を基に、利用するソーシャルメディアを再検討し、キーワードやコンテンツを改善します。

以前、『イン・ハウスチームでコントロールするサーチマーケティング』の回でも述べましたが、サーチマーケティング、ソーシャルメディアマーケティング、広報などの担当が分かれていても、社内でお互いの情報を交換し、同一の目的の基でプロジェクトを進める事が、サーチマーケティングとソーシャルメディアマーケティングで成功するカギです。それぞれの業務を、別々のエージェンシーに依頼して実施している場合には、各データを社内でまとめて全体的な状況を把握し、それぞれエージェンシーにフィードバックする必要があります。
数年前に欧米で大人気だったMy Spaceが下火になってしまったように、利用するソーシャルメディアは変化すると思いますが、検索行動が人々の日常生活に溶け込んだように、ソーシャルメディアも生活の一部に成長するでしょう。そして、サーチとソーシャルメディアを別々に行うマーケティングは、すぐに過去のものとなるでしょう。
大変な作業に思えるかもしれませんが、一人からでも無料でアカウントを設定すれば開始できるのがソーシャルメディアです。オンライン広告のコストは上がる一方ですが、やり方次第で低予算でもかなりの効果が期待できるソーシャルメディアを、サーチマーケティングの効果向上にも活かさない手はありません。