ふたたび 劇的!ビフォーアフター
さて、そんなわけで2回に渡ってご紹介してきたメルマガの作り方、ようやく終了です。出来上がったメルマガを見比べていただきましょう。
省力化して創刊当初はなるべくラクをしたい、という方は左のサンプルを、メルマガにもっと手をかけられる、もっと読まれたい・効果を上げたいという方は右のサンプルを参考になさってください。本文は書き手によって内容が変わってくるので割愛しています。
実は一番大事なことがあった
「メルマガ発行は最初にテーマありきだ!」と、メルマガの書き方みたいな本やコラムには書かれていますが、ネットショップがメルマガを出すからには「商品を売る」という目的は既に分かり切っていることなのであえて今回の記事にはあえて書きませんでした。しかし、テクニックだけでは結局はなにも伝えられませんので、お店なりのメルマガ運営方針は必要かもしれません。例えば、お客様とのコミュニケーションの入り口にする、とか、とにかく新鮮な情報を盛り込んで売り上げUPを図るとか。もっときちんとマーケティングする場合なら、メルマガの開封率やURLクリック率・精読率、購買行動への結びつきを数値化して数値目標を決めることもあるでしょう。
しかし。
これまで8年メルマガを発行し続けていて、テーマで悩んだことはありません。どんなメルマガでも最初に「○○するためにメルマガを出すぞ」と思ったらそれを最後まで貫くだけなのです。これはもう不変のものなので、簡単。コミュニケーションをとる手段については、コラムやアンケートなどが有効。数値目標を達成するためにはテクニックを磨けばいい。もう分かり切ったことなのです。
では、私がメルマガを発行していてもっとも悩むのはどこか。
それは匙加減。
そんなファジーな…。と思われるかもしれませんが、実際にメルマガを発行し続けていく中ではこの匙加減が求められる場面が非常に多いのです。
例えば、読者からの感想メールを掲載するときに、商品を褒めちぎっている内容しか載せないのか、それともこの商品はここがイマイチだった、発送や梱包に文句があるという内容まで載せるのか。コラムを書くとき、商品の内容とどこまでリンクさせなければならないのか。布ナプキンの「ぬ」の字も出てこないコラムを載せるのか。他のメーカーの製品を褒めてしまう記事は? 編集後記にはどこまで自分の性格やプライベートを出すのか。子宮の病気で悩んでいる読者も多いメルマガで、子育ての話題を書くか否か。失敗談を載せるにしても、これは笑って済ませられる失敗なのか。それとも不快感を与えるのか。相互広告の依頼は枠が空いている限りすべて受けるのか、自分のところの製品と方向性が違う広告の取扱は? フェアやセールの情報ではどこまでアオリ文句を使うのか、装飾記号はどのぐらいの分量なら不快感を与えないか。
こんなこまごました悩みは日常茶飯事。テーマよりなにより、これを瞬時に判断する明確な匙加減を持つことが大事なのです。思い悩むことが増えるほど、メルマガの配信は面倒になるものです。悩まず進むために「ここまではOK、ここからはNG」という掲載基準をしっかりと作り、初回からその基準に合った紙面作りをしていきましょう。一度駄目な方に転んでしまうと、修正するのは大変なことです。最初っからそんなトコまで考えなきゃならないの? なんて嫌な顔せずに、ラクに配信して効果を上げるために準備を進めていきましょう。このあたりはテクニックというよりはホスピタリティというか、自分のお店の接客態度のようなものだと思います。
次回は、実際にメルマガの創刊号を配信した後にするべきアレコレについて、過去の事例を交えつつお伝えします。