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アクセス解析+α

自社の“本当”のTOPページが分かる!
Googleのキーワードツールが教えてくれる4つのこと


アクセス解析と+αした活用方法

 これまで、キーワードツールを使うことで分かることを紹介してきましたが、サイト運営、マーケティング担当はの立場からは見るとどのとうな利用方法があるのでしょうか。その例を2つ紹介いたします。

 まずは、リスティングで入稿するワードの事例です。あるECサイトでは、リスティングに自社の関連ワードを数百個入稿していました。これらのワードは自分達で考え、サイトに関連するワードを考え入稿していました。

 しかし、キーワードツールを使ってみることによって、サイトに関連する、想定していないワードがいくつも見つかりました。そこで、アクセス解析ツールを使って、流入が多くても直帰率が高い、あるいは、コンバージョン率が低いワードの入稿を止め、キーワードツールで発見したキーワードを数十個入れ替えました。そして、それにあわせてサイト側で5つほどの流入ページを作成しました。

 結果はすぐにサイトに反映されました。入稿したワードの中には直帰率が高いワードがいくつかあったものの、リスティング経由の流入が10%増加、直帰率が10%減少、そしてコンバージョン率が平均して9%から9.5%に増えました。

 小さな成果かもしれませんが、元手はほとんどかかっておらず、リスティングの金額を変えずに再配置しただけですキーワードツールを元に新しいワードを発見し、アクセス解析ツールを使ってキーワードを評価しながら、サイトの改善に繋がりました。

 次は、サイトの「ファネル」を作る際に、検索回数も利用した例です。ファネルとは、日本語では「漏斗」を意味し、サイトの奥に入っていくに連れ、そこまでたどり着く人が減っていく様子から、ファネルという用語を使います。以下はあるサイトの、検索エンジン経由の流入に絞ったファネルです。

検索回数は、流入が多かった上位100ワードで、キーワードツールで検索数が取得できた物のみを、
合計しています。流入数は、流入が多かった上位100ワードの合計数となります。
検索回数は、流入が多かった上位100ワードで、キーワードツールで検索数が取得できた物のみを、合計しています。流入数は、流入が多かった上位100ワードの合計数となります。

 キーワードツールを使うことによって、CTRも分かります。今までは「流入が減ったらNG、増えればOK」という考え方を採用していましたが、流入数が増えても、検索回数の比率がそれ以上に増えると、CTRが悪くなってしまいます。つまり、「CTRを増える=流入が改善している」という見方ができるようになります。

 最後にちょっと面白い使い方を紹介します。キーワードツールの「ウェブサイト」のテキストボックスにTwitterのアドレスを入力すると(例:http://twitter.com/ryuka01/ )、そのアカウントに関連したキーワードが出てきます。自分あるいは他のアカウントが検索エンジンからは、どう見られているのか? が分かります。以下は私のアカウントのキーワードです。それらしい内容が並んでいます。

(※ただし該当キーワードのローカル検索ボリューム数が少ないので、精度はそれ程高くありません。あくまでも参考程度にどうぞ)

検索エンジン時代の本当のTOPページの分析を!

 これまで、「キーワードツール」の使い方と活用方法を紹介してきました。非常に便利なツールが誰でも無料で使えるのは、さすがGoogleです。アクセス解析ツールでは、サイトへのキーワードごとの流入数しか分かりませんが、「キーワードツール」を使うことによって、その手前の検索エンジンでの検索数やトレンドまで分かってしまいます。

 インターネットが登場して、Yahoo!のディレクトリー型検索が一般的だった頃は、サイトへのTOPに流入してくる事がほとんどで、「サイトのTOPページ」は言葉通りの意味をもっていました。

 しかし「フリーワード検索」が一般的になってからは、サイトへの流入はご存知かと思いますが、TOPだけではありません。多くのサイトではSEO対策ができていればできているほど、一覧や詳細への流入比率がfで増えます。つまり、本当の「TOPページ」はいまや検索エンジンの事を指します。このTOPページを分析できるのが、キーワードツールの最大のメリットです。ぜひ、ご活用ください。

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この記事の著者

小川 卓(オガワ タク)

ウェブアナリストとして、マイクロソフト、ウェブマネー、リクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパンで勤務。2015年にフリーランスとなり、UNCOVER TRUTHのCAO(Chief Analytics Officer)に就任。フリーランスでは、コンサルティング、勉強会、執筆などで活躍している。主な著書は『...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/26 16:26 https://markezine.jp/article/detail/11105

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