ポイント2:リンク配置の重要性
PCとモバイルのユーザインターフェイスの大きな違いとして「リンク」があります。PCでは成果へ導くリンクの視認性が低下しないよう、大きく目立つ色で配置する必要があるのですが、モバイルはスクロール時にリンクへカーソルが合うため、PCほど大きく目立つ色で配置する必要はありません。では、モバイルLPではリンクの何に注意を払う必要があるのでしょうか。
それは、リンクを置く位置です。リンクに強制的にカーソルが合うというモバイルの特性は、ユーザーの目がリンクの周辺の情報に留まりやすいという特性を併せ持っています。「訴求したい重要情報」の周辺にリンクを配置することで、訴求漏れを防ぎ、ユーザー理解度を高めることができます。もしも、モバイルLPの構成がリンクを各所に配置せずに、文章の羅列となっている場合、かなりの確率で読み飛ばされてしまう可能性があります。
リンクの配置については、もう一点注意すべきことがあります。それは、リンクを一か所に集中させてしまうことです。リンクを一か所に集中させてしまうと、ページスクロールの妨げとなり、ユーザーにストレスを与えてしまい、離脱の原因となります。もしもモバイルLP内でナビゲーションが必要となる場合は、項目を極力削って掲載してください。どうしても項目が削れない場合は、ナビゲーションを分割し、リンクが一か所に集中しないよう、バランスよく配置してください。
ポイント3:画像の数
昨今モバイルも通信速度がかなり向上し、一人あたりのページ遷移数なども飛躍的に向上してきています。しかし、PC環境で(光回線などで)慣れているユーザーは、未だ表示速度の遅さに大きなストレスを感じています。
PCのランディングページと同様のデザインクオリティを求めてモバイルLPを制作してしまうと、ページが重くなり表示速度が遅くなってしまい、直帰の原因となります。ユーザーをひきつける見せ感を高めるために行ったデザイン施策が直帰の原因となってしまっては本末転倒です。
モバイルLPの目的はブランディングではなく商品購入や資料請求、会員登録などの「成果」です。PCでは使われなくなったhrタグなどを駆使しながら、可能な限り不要な画像を減らし、ページの表示速度を最大限に高める工夫をしてください。目安としてはモバイルLP内に1~5程度の画像数が最適です。
ポイント4:電話問い合わせへの導線の設置
そもそもモバイルLPは携帯電話から接続されているため、電話問い合わせへの転換率がPCより高い傾向にあります。PCのランディングページから電話問い合わせをする場合、まずは表示されている電話番号を確認し、受話器をとり、問い合わせるという3ステップとなります。
その点モバイルLPはリンクをクリックすれば、そのまま電話をかけることができるため、問い合わせ電話からユーザーを成果に導けるビジネスモデルを持つサイトは、積極的に電話問い合わせへの導線をランディングページ上に設けられることをおすすめします。
もちろん懸念点もあります。PCのランディングページは掲載情報を見ながら問い合わせることができますが、モバイルLPは電話をかけてしまうと視覚から得られる情報が一切なくなってしまうため、問い合わせを受ける際などは、このようなユーザーの状況を改めて考慮して対応いただくと良いかもしれません。
いかがでしたでしょうか? 4つのポイントをご覧頂いて「当たり前だ」「そんなこと知っている」と感じた方も多いかと思います。しかし、いざご自身がモバイルLPを提案する側や作成する側に回った時、モバイルというPCとは異なる媒体にPCと同様の訴求情報を疑うことなく羅列してしまうこともあるのではないでしょうか?
多くの手間や時間をかけることなく実現できるものばかりですので、モバイルLPを作る際には、この4つのポイントが反映できているかを確認していただき、PCのLPOノウハウも活かしながら、より成果に繋がるモバイルLPを作成してみてください。