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ブログから導く消費者の生の声!クチコミデータ有効活用への道

クチコミデータの活用はブログの性質理解から!

マーケティングリサーチ視点で見るブログの苦手分野3~4

 以降は苦手というよりは、ブログの特質として理解すれば、上手に生の声を抽出できるし、利点にもなりうる。

3 絶対的な評価が難しい

 ブログは絶対的な評価が難しい。例えば調査する商品の認知度を調べるとき、言及されている日記の数を見ただけではどれだけ認知度があるか分からない。

 具体的な例を挙げると、調査する商品について今月200エントリーのブログで述べられていたとする。しかし、だから何? となる。200が多いかどうかはさっぱりわからない。相対的な評価、つまり「同じ製品の過去」「競合品」「類似ブランド」でどれだけ書かれていたかと比較する事によって初めてその認知度を相対的に知る事ができる。

 例えば、「先月50の日記でしか述べられていなかったのに、今月200の日記で述べられていた」とか、「競合ブランドで700述べられているのに対して、自社ブランドでは200しか述べられていなかった」というように、相対的に比べてみてはじめてその認知度を測る事ができるのだ。

4 ブログを書く人の目的はさまざま

 ブロガーはさまざまな目的でブログを書いているため、消費者としての素直な声が100%ブログに反映しているという訳ではなさそうだ。例えば、ブログでは靴下に関する言及の中で、「穴があいた」という記事が目立つが、昨今靴下にはほとんど穴はあかない。しかし穴があいたとき、ブロガーの心がくすぐられ、それを話題として書くのである。

 とは言うものの、私のこれまでの経験では、ブログの書き込みは、消費者の声をかなりの水準で正確に反映しているように見える。例えばブログクチコミサーチを用いて、ブログ検索を行ってみるとPOS販売データとクチコミ量の変動にある程度の相関が見られたり、某化粧品クチコミサイトの時間軸におけるクチコミ量の推移とクチコミの質に完全な相似形が見られた。

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マーケティングリサーチ視点で見るブログの得意分野

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この記事の著者

磯部 拓(イソベタク)

1971年生まれ、博士号を取得後アテンション入社。現在は株式会社アテンション戦略企画部に所属し、マーケティングリサーチ、分析、レポーティングサービスを行う。また「恋愛専門ドットコムα版」の作家兼ディレクションを行い「...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/05/23 09:00 https://markezine.jp/article/detail/1183

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