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ユーザー中心PDCAがマーケティングROI向上を現実化する! 成果10倍を叩きだす、PDCAアプローチ

2010/11/11 13:00

 10月1日(金)に秋葉原コンベンションホール開催された「MarkeZine Day 2010」。A会場2番目のセッションは、株式会社ビービット 遠藤直紀氏から「成果10倍! マーケティングROIを最大化するユーザー中心PDCAアプローチ」と題した講演が行われた。継続的に成果を上げていくネットマーケティングのPDCA(Plan/Do/Check/Action)はどう考えていくべきなのか、実践で何を押さえれば良いのか、という2つの視点を軸に語られた。(バックナンバーはこちら)

ネットマーケティングにおけるPDCAサイクル

 講演は、ネットマーケティングにおけるPDCAサイクルを説明する前に、ネットマーケティングが置かれている状況、課題認識の共有から始まった。冒頭、遠藤氏はネットマーケティングを取り巻く状況について次のように語った。

 「日々お客様と接する中で、よく耳にする言葉は『成果向上へのプレッシャーが強い』という言葉です。しかし、ネットの重要性は理解されているが、成果が明確に証明されていないため、掛け声ばかりでお金も人も現状以上には配分されません。また、ネットは動きが早いメディアなので新しい業務が次々と発生します。業務が膨大、かつ複雑化することで、短期効率志向に陥り、マーケティングの本質であり、長期的に向き合うべき課題である『誰に何を提供するのか』という視点が欠落している状況と言えます」

 こうした課題を解決するために、遠藤氏が紹介したのがユーザー中心PDCAという考え方だ。ユーザー中心PDCAでは、「全工程においてユーザーを意識することを前提としつつ、Plan→Do(略称:P→D、基盤構築)、Check→Action(略称:C→A、日々運用)を別物として捉えなければならない」と遠藤氏は解説。

株式会社ビービット 代表取締役 遠藤直紀氏
株式会社ビービット 代表取締役 遠藤直紀氏

 P→Dでは、ネットの役割定義、ターゲットユーザーの特定、主要コミュニケーションシナリオの策定など、日々の運用では簡単に変更できない活動の基盤を構築することがポイントになる。きちんとフェーズを切って基盤を作る取り組みが重要だ。

 P→Dでネットマーケティングの基盤を作った上で、C→Aでは小さな仮設検証を繰り返しながら成果を伸ばしていく。環境変化や成果の飽和を捉え、ユーザーの肌感などノウハウを蓄積していく。

講演資料より抜粋して掲載
(Copyright (C)2010 beBit,Inc. 掲載画像の全部、または一部の無断転載を禁じます。以下、同)

 このユーザー中心のPDCAの成功事例として紹介されたのは、とある大手メーカーの業務システムの販促サイトの事例だ。集客施策ごとに複数のシナリオ(接客パターン)を持つ多面体型サイト構造を構築し、PDCAを実行した結果、資料請求数が12倍に拡大したという。

 ターゲット顧客を見極め、どう連れてきて、どう導くと本来目的とするリスト獲得につながるかを徹底検証するなど、骨太の戦略を実行している。同様に、ベネッセ、マネックスグループなどの事例も紹介された。

Plan→Doのポイントは“ユーザー理解”

 P→Dを実行するには「ユーザー理解」が最大のポイントとなる。

 時代背景として、ユーザーニーズが多様化してきたことが根底にある。とある飲料の例で言うと1960年代に工場で作られていたのは4商品。そのため、顧客と自身の観点を同一視できた。しかし現在は25商品にのぼる。こうなると自身と顧客の感性は同一視できない。特に、インターネットではユーザーの行動やニーズ、心理を理解することが重要である。

 インターネットは雑誌やテレビのように受動的ではなく、能動的に情報収集するものであるため、高速道路を走る際のドライバーのように視野が狭くなることを意識しなければならないという。

 そのため、巷で展開されているバナーを貼る主導権争いも、顧客ニーズにマッチしていなければほとんど意味がないことになる。まさに、ユーザーが情報の主導権を握る時代に突入したのだ。ユーザーに選ばれる企業(Webサイト)のみが最終的なビジネス成果をつかむことができる。


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