単発のキャンペーンではなく継続的な顧客との関係性作りへ
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「お友達」という表現はとても印象的ですが、企業にとって「お友達をつくる」という思考は、数年前では想像もつかないようなことですよね?
丸山
例えば友達つき合いでも、今まで「○○さん」って呼ばれていた人に、「○○ちゃん」って呼ばれた瞬間って、距離がグッと縮まった感じがして嬉しいじゃないですか。それと同じことを目指していて、ブログを書いてもらう事はおつきあいのきっかけに過ぎないんです。
ブログで感想を書き終わった瞬間に、商品の価値観が元に戻ってしまっては意味がなくて、そこから繰り返しお話をさせていただくとか、担当者である私の名前を覚えていただくとか、そういうコミュニケーションの中で徐々に距離を縮めていきたいと思っています。
何度か参加してくれるうちに「担当のまるさん」って呼びかけてくれた、そんな変化に喜びを感じて、次への原動力にしています。ささやかなことですが、そういうところを私自身が楽しめないと続けるのは難しいのではないでしょうか?
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SMMの担当者は「人が好きな事」「コミュニケーションを楽しめる人」であることが重要ですね。SMMは、仕事だけれど「楽しく」なくてはいけない。でも、従来の企業の考え方とは逆ですよね? 「あいつは仕事しないで遊んでる」なんて言われたり、ご苦労されていることもあるんですか?
丸山
そうですね...、「常に画面動いてるよね」みたいな事は言われたりしますね(笑)。
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ブログを読んでニヤっとしてしまったりすると、確実に遊んでいるようにしか見えないですよね(笑)。
丸山
でも、そこで「これ面白いでしょ?」と社内も巻き込んで行くんです。仕事だけでやっていたら絶対に行き詰まりますし、やるからには楽しんでやりたいですよね。ブロガーさんと距離を縮めたいなんていっても、楽しそうじゃない人と仲良くなりたいと思う人はいないと思いますし。
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今お聞きしたのはまさに、「エンゲージメント」を目指す活動だと思うんですが、最終的な目標はお持ちですか?
丸山
お友達になったブロガーの方々と、一緒に何かを作りたいですね。みんなでWebコンテンツなんかを一緒に作り上げて、楽しさを共有できたら嬉しいです。
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逆にネガティブに書かれてしまったブログ記事が、社内で問題になってしまうことはないですか?
丸山
悪い事ほど報告するようにしているので、その瞬間は怒られる事もあります。でも、良い事を積極的に出力して掲示しているので、社内での印象が悪くなることはないですね。
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定量的な目標は設定されているのですか?
丸山
そうですね…、モニプラでは「ファン」の数というのが一つの指標にならざるを得ないので、まずはC1000にちなんで4000人にすることが目標でした(※2010年10月現在約6000人)。
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C(シー)が4だから4000人だったんですね(笑)。 でも、ファンが増えれば増えるほど、おつきあいの仕方が難しそうですね? とっても熱心な方とそうでもない方とは、コミュニケーションの仕方が違ってくるかと思いますが?
丸山
それについてはまだ模索中なんですが、ソーシャルメディアで活動されている個人の方って、会社員とか主婦とか置かれている環境や立場は違っても、自分が一人の人間として企業や社会に影響を与えたいというモチベーションをお持ちだと思うんです。それに対する反応や評価が自分に返ってきた時に、「言ってよかった」「書いてよかった」と思っていただけるのではないかと思うので、「自分が発信したことに価値がある」ということを感じていただきたいと思っています。
だから、ファンの数が増えていっても「あきらめなければ自分もフォーカスされる」という場をうまく作っていきたいですね。
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それはもう、単純な利害関係ではない、心理学の世界ですね。でも、丸山さんお一人だと深い「絆作り」には限界があるのでは?
丸山
例えば弊社商品の特性上、薬事法に違反してしまっている方には全部メールをお出ししているのですが、皆さんものすごく真面目に反応してくださって、「受け入れてくれる土壌」を感じるんです。
例えば、この土壌をうまく活かして、一対一のコミュニケーションをオープンにしたら、周知できる事も多いと思いますし、「なんだか楽しそう」という熱量を増勢させることもできるのではないかと考えています。
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ソーシャルメディアでは新しいテクノロジーが次々に出てきていますが、そこに期待している事、取り組んでいきたいものはありますか?
丸山
新しいテクノロジーによるツールが増えることによって、伝播する可能性は広がっていくと思います。モニプラでも、TwitterやYouTubeを利用した企画が可能になったりと日々進化しているので、広がりを見ながら少しずつ研究し、ファンの方々との「絆作り」を頑張っていこうと思っています。
インタビューを終えて
今回、インタビューにご協力頂いたハウスウェルネスフーズでは、SMMプラットフォームであるモニプラを活用したSMMにより、着実にプロモーションの成果をあげている。
モニプラ上のファン会員に対して実施した「母の日のアンケート」を元に作成したプレスリリースが、ニュースリリースのポータルサイトに取り上げられ、PR効果を生み出し、一方で、自社サイトへの流入元ドメイントップ10のうち、約半分はブログ記事のドメインが占める結果となっており、直接的な集客効果も測定されている。
また、モニプラ内でのファン会員との密なコミュニケーション活動により、ファンのロイヤリティを高めることに成功し、自社が伝えていきたいメッセージを自発的に発信してくれているファンもいるという。
上記はほんの一例に過ぎず、ハウスウェルネスフーズでは、SMMを通じて、“深く響く”プロモーションを実施しており、多くの成果を残してきているのである。そして、そのような周りへの影響が社内にも認められ、ハウスウェルネスフーズではソーシャルメディアを活用するマーケティングへの重要性が全社的に高まってきているという。
昨今、多くの企業から注目を集めているTwitterやブログ、SNS等のソーシャルメディアを活用したマーケティング。その注目度に比例して、「始めたいけれど、どのように着手すれば良いのか分からない」という企業の声も多数耳にする。
ハウスウェルネスフーズでは、SMMプラットフォームであるモニプラを導入し、消費者とコミュニケーションをとりながら、さまざまなプロモーションの成果に結び付けることに成功している。
今後、SMMの導入を検討している企業はこのようなハウスウェルネスフーズの活動を参考にしてみるのがよいのではないのだろうか。
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