クローラーに配慮すべき、携帯ならではのアクセス制限要素
モバイルサイトは、キャリア公式課金への対応や、知的財産保護のためブラウザ種別(UA制御)やアクセス経路(IP制御)、ユーザー固有のID(UID制御)などといったアクセス制御を行っていることが多い。その場合、検索エンジンのクローラーを排除してしまい、インデックスされにくい傾向になる。
例えば、UA(ユーザーエージェント。ブラウザ種別)による制御を行っている場合、Googleのクローラーがアクセスした場合は、対応のブラウザからのアクセスではないと判断され、検索結果にまったく表示されなくなってしまう。クローラーが持つUAに対してはアクセスを許可するようにしたい。
PCからのアクセスをシャットアウトするための施策として、アクセス経路であるIPに対する制限が行われている。この場合も、UAと同様に、クローラーのIPアドレスを許可しておく。UIDは、携帯電話の契約ごとに割り振られた固有の文字列だ。クローラーにはUIDのような属性を持っていないものがあるので、インデックスしてもらいたいページは、この制限を解放した方がいい。</p>
ただし、検索エンジン側にインデックスされても、知的財産であるコンテンツをキャッシュされてしまっては、課金コンテンツをPCからも無料で閲覧されてしまうというリスクもある。知的財産を保護するには、検索エンジン側にキャッシュされないよう「noarchive」のメタタグをページに記述するなどの制御が必要となる。
Speeeの考えるモバイルSEO対策
このように、モバイルの検索結果は、さまざまな要素からPCのように洗練されていない。そのため、モバイルSEOには、PC以上に専門的な知識とスキルが必要だ。Speeeではサイトトップページ=入り口の時代はもう終わりととらえ、全てのページ=入り口という新しい考え方での、モバイルSEO対策にいち早く取り組みはじめている。
また、モバイル検索エンジンに最適化するためのポイントは以下の4つとし、それぞれの要因に対し、バランスよく対策を行っていく必要があるとした。
渡邉氏は最後に「本当に良いサイトを作ったうえで、モバイルならではの検索エンジンのロジックを認識したアクセス制御を行うべきです。そうすれば、最適なSEO対策、最高の流入、ひいてはサイトからの売上増加に繋がると思っています」と、モバイルSEOに取り組む企業にエールを送った。