「何を売るのか」よりも「誰に売るのか」
さて、今まで述べてきたように、グーグル化されたヤフーを中心にキーワード検索で集客をすることは、かなり厳しいことになりそうです。ぜひとも、集客至上主義から脱却して、集客がほどほどでも売上のできるホームページをつくりあげていきましょう。

前回は、集客数が同じでも、成約につながる率を高めたり、単価を上げることも選択肢に入れるべきではないかと述べました。さらに、集客するときは数を増やすことばかりにとらわれず、むしろ同じ人数で売上につながるような見込み度の高い人たちを集めることでも成約率や客単価がアップすることもお伝えしました。
特にスモールビジネス、いわゆる中小企業や自営業で、あまり成功しないパターンで共通しているのは、先に商材を用意して、後から売り先を見つけようとしていることです。
マーケティングとかビジネスモデルとか難しい話は抜きにして、まず売り先を決めましょう。
とにかく、誰に売るのか? 誰が買うのか? どうして他社ではなくわが社を選択するのか? ホームページに来て欲しい人、見て欲しい方、買って欲しい客は、男性か女性か? 何歳か? どこに住んでいるのか? 何が好きなのか? 何に困っているのか?
免許を持っていない人に車を売る。そんなことになっていませんか?
お客さまのイメージ
抽象的で曖昧な「市場」を相手にするのではなく、具体的なお客さまのイメージを作りましょう。そして、訪問者が購入者になるまでのシナリオも用意しておかなければなりません。
まずは、今までの顧客を分析しましょう。お客さまの声なども、訪問者へのアピールに利用するだけでなく、購入客のイメージづくりの参考にしましょう。またクレームや苦情なども、情報収集するようにしましょう。
つまり、昨日までのお客さまを知ることによって、今日のお客さまを開拓していくわけです。買う理由、売れない訳を知るということです。
ありふれた解説ですが、ホームページではアクセス解析の有効活用です。購入にいたった人が最初に入ったページ、いわゆるランディングページを調べておきます。
情報商材のテンプレートに見られるような1枚ものでない限り、ホームページには商材もページも複数あると思いますが、アクセス解析をこなしている専門家のデータでは、成約につながったケースでのランディングページは、トップページが25%程度ということです。
ということは、トップページから各ページ(特に商材のページなど)への流れ、動線ばかり気にしても、実際の購入者の多く(75%)の行動パターンには、まったくあてはまらないことにもなりかねません(LPO関連記事)
ランディングページが複数あれば、つまり商材も複数ということで、お客さまもそれぞれ違うでしょう。それらが、きっちりマッチングできているのか、思いが伝わっているのか、よく自分のホームページを見直しましょう。
さらに多少手間がかかりますが、サイト内検索も重要です。ランディングページ最適化(LPO)も大切ですが、サイト内検索も売上アップに大きく効果が出るようになります。(GoogleのAnalyticsをお使いの方はサイト内検索を連動させてみましょう)
最初でも途中でも、目当てのものが見つからないからサイト内で検索しているわけです。まず違ったページに来てしまった、見たいページにすぐにたどり着けない、それでもホームページの中を探し回るだけの期待感はある、という相当の見込み客の行動になっているのです。
このようにして、まず見込み客から絞り込みをはじめ、顧客になっていただけるようにホームページを変身させていきます。