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アクセス解析+α

そのまま上司に提出できるレポートが5分で作成可能
Google Analyticsのデータを利用したアクセス解析レポートツール「Arest」


レポートの活用方法

 Arestのレポートは主に3つの用途で使えると私は考えています。キーワードは、「課題発見」「レポート提出」そして「レポートの応用」です。

課題発見

 まずは「課題発見」から説明します。課題発見を行う上で欠かせないのが、Arestの「マニュアル」です。何故、わざわざマニュアルを薦めるかのか? それは、優れたマニュアルだからです。例えば、先ほど紹介した多く見られたページ(上位100位)の離脱率と訪問回数についてであれば、

問題は右下×エリア。多数の人が見ていますが、次のページには進まず、離脱していますから、もったいないストップページかもしれません。このページを改善して、見せたいページへのボタンを目立たせるなどすれば、効果が高まります。左上○エリアのページは、閲覧は少ないが次のページに訪問者を誘導している良いページです。このページへもっと多くの人を誘導すれば、サイト内の巡回行動はより活発になるのです。

 といった形でどう活かせばよいかが、すべてのレポートに対して書いてあります。作成されたレポート見ながら、マニュアルと照らし合わせて自分のサイトの強み弱みを見つけてみましょう。

 それが見つかれば後は、そこからさらにGoogle Analyticsで分析をしたり、他のツールを使ってさらなる情報を得たりという次のステップが、今までよりも効率よく実施することができます。

 さらに、この時大切なのは、レポートを見て得た気づきをしっかりと記録しておくことです。残しておかないとすぐに忘れてしまいます。Arestのレポート画面にはメモ機能やスタンプ機能があり、気づきを記録するところまでサポートしているので、ぜひ使ってみてください。

レポート提出

 2つ目の利用用途は「レポート提出」です。これは名前のとおり、レポートを誰かに提出するためにArestを使いましょうというお話です。

 作成された30ページのレポートのPDFを印刷あるいは、ダウンロードしてメール添付して送るだけでも価値があるでしょう。しかし、レポートを見る人が忙しい、データを見る能力がそれほど高くない、といったケースもありえますので、先ほど紹介したメモやスタンプ機能で、自分の気づきを追加しておきましょう。これによって、データを読み解くまでのステップを軽減することができます。以下の画像の赤枠で囲んである箇所が、私が書いた参考例です。

 多くの場合、データを出してレポートを作成する人はレポートを作成することに時間をかけてしまい、こういった気づきを追加することを忘れたり、時間が無くできなかったりします。レポート作成をArestに任せ、すばらしい気づきでなくても、何かしら書いておきましょう。それが「読む側の時間短縮」や「それをきっかけにした会話」が生まれることになります。

 また、上長にレポートを提出する際にもArestのレポートを使うことが可能でしょう。特定のレポートを除外する機能があるので、入り口ページや検索キーワードといった各論に関するレポートは削除し、サイト全体のデータやトレンドがわかる数枚だけを印刷して提出しましょう。もちろん、気づきを書く事も忘れずに!

レポートの応用

 最後の用途は「レポートの応用」です。Arest単体でサイトのレポーティングニーズを満たす事ができないこともあると思います。あるいは、Arestのレポートを見て、さらに追加したいレポートを思いつくかも知れません。

 その際にも、Arestで作成されたレポートを参考に、派生するレポートを作ってみるとよいでしょう。派生レポートの見せ方や観点については、今後のレポート作成に応用することもできます。Arestで作成したレポートは部署の全員に共有し、さらに集客担当者やキャンペーン担当者には自前で作ったレポートをセットで提供するといったことも可能です。

 Arestはある程度決まった指標を元にしたレポート作成の工数を削減してくれるので、自分の気づきを活かした追加レポートの作成に時間割くことができます。

 アウトプットされるレポート内容もよいものが多いのですが、工数削減により「アクセス解析ツールで集計したデータを活用する」という最も重要な点に時間を割くことを可能とするのが、このツールの大きな魅力と言えるでしょう。

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この記事の著者

小川 卓(オガワ タク)

ウェブアナリストとして、マイクロソフト、ウェブマネー、リクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパンで勤務。2015年にフリーランスとなり、UNCOVER TRUTHのCAO(Chief Analytics Officer)に就任。フリーランスでは、コンサルティング、勉強会、執筆などで活躍している。主な著書は『...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/26 16:19 https://markezine.jp/article/detail/12520

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