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マーケティングメトリックス研究所出張版

時間が取れる年末休暇に意味を考えてみたい業界用語
最近もっとも耳にするが、もっとも意味不明な言葉「最適化」


最適化の計算方法

 では、最適化計算では何をするかというと、

 「ある条件(制約条件)のもとで、目的となる数字が最大 or 最小(目的変数)になるときの、コントロールできる数字(説明変数)を求める」方法のことです。専門用語ではこのような計算を「最適化問題」や「数理計画法」と言うこともあります。

 たとえば、

計算例.1

 「月間の広告費1000万円以内(制約条件)範囲で、ECサイトでのコンバージョン数が最大(目的変数)になるような、広告A,B,C,D,Eのそれぞれの出稿額(説明変数)を求める」

計算例.2

 「コンバージョン数が100(制約条件)とれて、CPAを最低にする(目的変数)、広告A,B,C,D,Eのそれぞれの出稿額(説明変数)を求める」

 といったものです。これらの数値が出ていればあとは専門家が計算可能です。。逆に量 or 効率の優先順位や「制約条件」が事前に決められていなければ、最適化計算は成り立ちません。

 ただ、考えてみるとなにかしらの制約条件は必ず存在するはずです。制約条件がない中での売上が最も多くなるような広告プランは「世の中の広告すべてを買い占める」というのが正解です。しかし、これは現実的ではありません。背景や現況分析、設定された目標などから、現実的な制約条件が必ず存在すると思われます。

 冒頭の企画書の話でいうと、「我々はコスト○○円の条件下で売上を最大化します」や「CPA○○円でCV件数を最大化します」という、ちょっとつまらないコピーになってしまうかもしれませんが、これが本来の姿かなと思います。

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曖昧だったことが明確化できるのが最適化効果の1つ

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この記事の著者

中川 斉(ナカガワ ヒトシ)

1968年生まれ/早稲田大学卒。

コンサルティングファーム・広告会社にて、統計解析・データマイニングを軸にしたマーケティングプランニング業務に従事。専門的なデータ分析のスキルと高度なマーケティングの知識・経験の両方をバランスよく持つ稀な存在であり、近年ではマーケティングテクノロジーの開発、利用啓蒙にも一...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/10/14 11:19 https://markezine.jp/article/detail/12641

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