SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究

スマートフォンのエコシステムが拡大している“今”というタイミングを逃してはいけない
― Googleモバイル広告部門トップTemsamani氏独占インタビュー


AdMobの買収によってどのようなシナジーが生まれているのでしょうか?

 昨年の5月27日にAdMobの買収が完了したので、約1年が経過しました。そして、1年をかけて移行を進めてきました。AdMobの買収は、Googleのモバイルビジネスにおいて、大きく2つ明確な意義があったと考えています。

 まず、Googleの側から言えば、これまでAdMobが構築してきた貴重な知見を得られたということです。特にアプリ開発者やサイト運営者の方々との間で、AdMobは大きな知見を積んできたと感じています。例えば、どういう風に作ったアプリやサイトに広告を表示すればいいのか。アプリを作る際であれば、どういうアプリがリッチメディア広告に合致するかといった点です。こうしたことは、アプリの開発者の方々と緊密に連携をとることで得られる知見であり、我々にとって非常に重要であると考えています。

 次に、GoogleがAdMobに対して何を提供できたかということに関してですが、これはやはりビジネス規模の拡大に貢献できたことではないかと考えています。Googleは非常に大きなインフラを抱えていますし、多くのチーム(人員)も存在します。また、既に多くの広告主やサイト運営者の方々との関係が構築できています。そうしたGoogleが持っていた既存の関係を、今後AdMobに対して十分に提供できると思っています。

 日本においては、サーチ/ディスプレイ広告共に、素晴らしいビジネスを確立できています。Googleとしては、AdMobを広告主・代理店の方々にいかに使っていただけるのか、十分に経験を積んできたと思っていますし、AdMobを買収してビジネスを統合できたことを我々も大変喜んでいます。もちろん、この先もAdMobがGoogleの中にしっかりと入り込むという形で、統合は進められていくでしょう。Googleのこれまでの関係を活かして、さらにAdMobのスケールアップをしていくつもりです。また、今後も新しいフォーマットや商品の革新・提供を続けていくことで、広告主やサイト運営者の皆様の新たなニーズを満たしていきたいと考えています。

AdMobとAdWordsの統合の可能性は?

 可能性はもちろんあります。先ほど、3つの原則に基づいてモバイルのビジネスを進めていると言いましたが、そのうちの1つ目「シームレス」ということに当てはまると思います。例えば、キャンペーンを行うときに1カ所で行えるようにするということがシームレスということになるので、可能性はあります。

日本のWebマーケターにメッセージをお願いします

 まず、我々は日本の方々と良い関係が築けていることに、とても喜んでいます。Googleにとって、日本という国は非常に重要な国であると位置づけています。なぜなら、モバイルの世界において、日本はいろいろなことを学ばせてくれる国であったからです。例えば、日本はモバイル広告を開始した最初の市場の1つでもありますし、携帯やスマートフォンを常にテクノロジーで引っ張ってきたのが日本だと考えています。

 ここにきて日本では、これまでのフィーチャーフォンからスマートフォンへの移行が、まさに今起きつつあります。だからこそ、皆様にはユーザーの立場で考えていただきたいと思います。ユーザーがスマートフォンを使うのは、情報を探したい、Webにアクセスしたい、アプリにアクセスしたいという気持ちがあってのことです。ですから、自社のブランドのランディングページがモバイル・スマートフォン対応になっていなければいけないですし、サーチ広告やディスプレイ広告のキャンペーンを行うときにも、きちんとスマートフォンの特性を考えたうえでキャンペーンを行っていただきたい。

 ユーザー側がスマートフォンというエコシステムを拡大し続けている、まさに今というタイミングを逃してほしくありません。このエコシステムの発展と共に、さまざまなことを皆さんには学びとっていただきたいと願っています。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
関連リンク
業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2011/06/20 14:56 https://markezine.jp/article/detail/13938

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング