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Google アドワーズ活用事例(AD)

大手にはない丁寧なサービスや柔軟性でクライアントの支持を獲得 AdWords の達人が明かすビジネス拡大の秘訣

 株式会社Shiftは、愛媛県松山市に拠点を置くインターネット広告代理店(インターネット広告運営会社)です。2006年の起業以来、中国・四国地方だけでなく日本全国を営業区域にクライアントの支持を集め、今や AdWords 取扱額で西日本のオープンビジネスパートナートップクラスになるまでに急成長しました。代表取締役の岡本哲郎氏に、急成長の秘訣と、地方での AdWords を利用した事業展開について伺いました。

AdWords を活用して顧客のビジネスを全面的に支援

 リスティング広告の運用代行をメインとする、インターネット広告運営会社Shift。ほとんどの広告代理店が東京などの大都市圏に拠点を置くなか、大手代理店グループや大企業との強いリレーションを持たない独立系の広告代理店として、愛媛県松山市で着実に顧客を獲得しながら実績を重ねてきました。その躍進の陰には、東京と地方でのビジネスモデルの切り分けがありました。

 「弊社の事業には大きくふたつの柱があります。ひとつは、東京の企業に対して、 Google AdWords などを活用して、インターネット広告の運営に関するリソースを提供すること。独立系であるメリットを生かし、大手にはない丁寧なサービスや柔軟性を武器に事業を展開しています。そして、もうひとつは地方の企業に対して、東京向けに培ったノウハウや経験をもとに、お客様といっしょにビジネスを一から創り出していくことです。ここでは、事業主体となるお客様にとってベストな形で深くビジネスに関わり、支援を行っていきます」

 同社が運用している AdWords のアカウントはおよそ数百に及び、その8割が通販会社です。商材や事業規模はさまざまで、中にはそれまでウェブでの販売経路を持たず、地元だけでローカルビジネスを展開していた中小企業もあります。

 「地方のお客様は、インターネット通販のノウハウを持っていないことも多いので、弊社ではウェブサイトの構築から、必要に応じて資本や人材の投入なども行い、お客様のビジネスそのものを変えていきます。三上バラ園さんという、松山市でバラ農園を経営されているお客様がいらっしゃるのですが、当初は、地元市場だけでバラを直売していました。そこに、弊社が依頼を受け、資本や人材を投入し、バラの通販サイトを一から立ち上げてから AdWords を使って広告展開を行ったところ、今では月500万~600万円の売り上げをあげるまでに成長しています。こうしたローカルビジネスの成功は、地域の活性化にもつながるのでやりがいはありますし、社長さんに喜んでもらえるのはやはり嬉しいですね」

妥協しない取り組みが成果と信頼につながる

 AdWords は会社創業時から使い続けている同社。現在、新規のお客様は、既存のお客様や提携会社からの紹介がほとんどだといいます。一度取引をはじめるとそこから長いお付き合いになるパターンが多く、その満足度は、非常に低い解約率にもあらわれています。

 「弊社が気を付けていることはどんな案件でも決して手を抜かないこと。地方の中小企業は、都市部の大企業のように広告費に月何十万円もかけることができません。 AdWords ならば、ビジネスモデルを適正にした上できちんと広告を運用すれば、小額からでも大きな成果を上げられます。弊社の地元で製造業をされているあるお客様は、年1~2件だったウェブ経由の注文が、弊社がサイトを作り直し、 AdWords に月4~5万円の広告費を投入しての再スタートで、毎月15~20件ペースで新規の継続的な顧客が獲得できるようになりました。会社の規模や広告費の大小に関わらず、成功したいという思いは誰でもいっしょです。弊社では、いかにその思いに応え、結果を出すかということを重視しています」

オープンビジネスパートナーでスタッフの成長速度がアップ

 現在、同社の従業員は全部で17名。地元の子育て中の主婦を積極的に雇用しており、その取り組みが地元紙に紹介されたこともあります。同社では、彼女たちを「パートナースタッフ」と呼び、責任ある仕事を任せながらも、家庭と仕事が両立できるように勤務時間などに配慮しています。

 ウェブ広告の初心者も多いため、今までは、新しく採用したスタッフをどう教育していくが課題でしたが、Google オープンビジネスパートナーに参加したことで解決に向かっているといいます。

 「パートナースタッフの勤務時間や休日の希望にも可能なかぎり応えるなど、従業員満足度を高めることも、会社として成功する要因だと思っています。従業員が会社を好きになってくれれば組織としての団結力も上がりますし、ひいてはお客様満足度の向上にもつながります。弊社では新しいスタッフを半年から1年かけて、社内研修やマンツーマンで教育していましたが、従業員数が増えてきているので、どうしても個々の学習進度にバラつきが生じていました。 Google オープンビジネスパートナーに参加して、 AdWords のヘルプや最新情報が掲載されているポータルサイトが利用できるようになりましたので、各自に自習してもらうことで、一定のクオリティでスタッフ全員が仕事に取り組める環境が整いました。オンライントレーニングやセミナーも受講できますので、今後、従業員の成長速度が加速度的にアップするのではないかと期待しています」

 四国・松山から、リスティング広告で大きな成果を出し続ける同社。地方に拠点を置くことで、大都市圏と比較してどのようなメリットがあるか、岡本氏に伺いました。

 「ウェブというフィールドでは、地方の代理店でも、東京の大手代理店でも条件はいっしょです。品質に気をつけながら依頼された仕事を誠実にこなしていけば、距離的なビハインドはほとんどないと考えています。その上で、東京に比べて地方は地価が安いので、家賃などの毎月かかる固定費が低く抑えられることがメリットとして挙げられます。そして、競合他社が少ないため、人材の流出が起きにくいことも地方ならではです。 AdWords の運用は単純作業ではなく、センスが必要とされますので、多くの案件に携わり、ひとつひとつの案件分析を重ねることで、担当者に経験値が溜まっていきます。そうやって手間をかけて育てた人材がずっと会社に残ってくれるので、人件費に関するコストパフォーマンスは桁違いといえます」

AdWords をきっかけに深いお付き合いが生まれる

 現在、同社では、東京に本社を置く大手メーカーの広告運営も手がけているそうです。この案件は今まで取引のなかった大手系列のハウスエージェンシーから直接依頼が来て話がまとまりました。岡本氏は、時代と共に発注する側の代理店選びの基準も変わり、本当に良いサービスが選ばれる時代がやってきたことを感じています。

 「近年、お客様は費用対効果を重視し、より良いサービスを求めて、全国各地の広告代理店の仕事ぶりや成果をつぶさに見て比較されているように感じます。 AdWords ならば、大手広告代理店のようなブランド力はなくても、真面目に取り組み、地道に成果を出していくことで、地方の代理店でも大きなチャンスが掴めると確信しています」

 最後に、今後の目標について伺うと、岡本氏は、あくまで会社としてはより良いサービスを提供することが使命であり、そのためには既存のお客様を大切にしたいと強く語りました。 AdWords のビジネスは、契約を取ることがゴールではなく、むしろ取ってからが本当のはじまりなのだといいます。

 「AdWords を使うことのメリットは、そのお客様に対して、継続的な取り組みと深いお付き合いが生まれることです。特にローカルビジネスは効率化できない、人と人とのやりとりが重要な部分を占めます。ビジネスの中枢の情報を担い、時には経営コンサル的な部分まで入って欲しいという深いサービスを求められることもあるので、売って終わりではなく、お客様に対して果たすべき責務があるという覚悟を持って臨む必要があります。そうすることによって、お客様の信頼を勝ちとり、長いお付き合いが生まれるのではないでしょうか」

ユーザー情報

 社名:株式会社Shift

 所在地:愛媛県松山市

 設立:2006年9月

 事業内容:インターネット広告全般、SEMアウトソーシング事業、アフィリエイト運用アウトソーシング事業、ECコンサルティング、及びサポート

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2011/06/27 16:55 https://markezine.jp/article/detail/13964